ベッジさんが人間に戻ったら私はモンスターボールからリザードンを出し、ベッジさんを抱えてホールケーキ城から逃げる事となった。


準備をしている間、ナミさんやルフィさんから
「無理をしないでねっ?ユウナ・・・っ」と心配され笑顔を見せる。


私はご機嫌なシーザー・クラウンに声を掛けた。

『シーザーさんは空を飛べるんですよね?』

「あァ!おれ様は天才科学者だからな!」

フフンと自慢気に鼻を鳴らすシーザー。
悪魔の実の能力であり、ガスを操るロギアだと聞いた事を思い出した私は『じゃあ援護をお願いしますね』と微笑んだ。


シーザーは固まり「何でてめェがおれの行動を決める!!?おれァもう任務を果たした!!これ以上は約束が違う!!」と喚き始める。


そのシーザーに対してベッジさんは叫んだ。

「手伝わなきゃてめェも死ぬんだぞシーザー!!」

『そうですよ』

「てめェら・・・っ!覚えてやがれ!!!」


その間、プリンちゃんの新郎様であるサンジさんは実の家族であるヴィンスモーク家に対して怒鳴り声を上げた。

「お前はおれの父親じゃねェっ!ヴィンスモーク・ジャッジ!!二度とおれ達の前に現れるな!!!」

「よくわかった・・・約束しよう・・・もうお前にも東の海にも近づかん・・・!!門を開けろ!!ギャングベッジ。お前が魔獣使いと空へ逃げるまで我々ジェルマが護衛を請け負う!!」

『よろしくお願いします!』

その返事にジェルマは頷いた。

「よし!!時間稼ぎならおれも・・・!」

「いいんだルフィ・・・あいつらなりのケジメだ」

ジェルマは先に城から出るのを見た私は未だに嫌がっているシーザーを引っ張り走った。

「待て待てオイオイ!おれァやるって言ってねェぞバカ共!!」

「黙ってやれ!!!」

「いでーーーっ!覚えてろォ〜〜〜〜〜っ!!!」

ベッジさんはシーザーの心臓を握ると城を解除し人間に戻った。
目の前には体長八メートルはあるビッグマムと先に出たジェルマの姿が見える。
私たちを取り囲むようにビッグマムの部下たちは銃口を向け一斉に放った。


ーーー避けられない!


「ホラ見ろ狙いすまされてる〜〜〜!!ギャアアア〜〜〜!!!」

シーザーの叫び声が聞こえるが、銃弾がこちらに飛んで来ない。
私達の目の前にはジェルマが立っており銃弾を防いでいたのだった。


体が鉄のような強度を誇るジェルマ66。
咄嗟に礼を言うと「早く行きなさい!」と叫ばれ慌ててモンスターボールからリザードンを出し声を掛ける。

『宜しくね、リザードン』

「ガァウウウウッ!!」

リザードンは鋭い瞳で此方を見つめ咆哮する。


背中にベッジさんと私を乗せて大空へ飛び立つ。

だが、ビッグマムは「天上の火ァ〜〜〜!!!」と叫び、プロメテウスを掴んだ状態で殴り掛かってきた。

「ウ・・・!!!」

その攻撃を防いだのはジェルマの女性ーーーレイジュさんだった。
拳が命中した場所に広範囲の炎を発生させて攻撃するビッグマムの技を防いだが、勢いよく後方へ吹き飛ばされてしまった。

「キャ!!!」

「レイジュ!!」

「構うなニジ!!!弱いやつが悪い!!任務を全うせよ!!!」

「可愛くない弟っ!結構よやられやしないっ!」

良かった、どうやら無事のようだ。

だが次の瞬間、ビッグマムはレイジュさんに対してゼウスを掴んで殴りつけようと襲い掛かる。


その攻撃を防いだのはベッジから出てきたルフィさんとサンジさんだった。
覇気を纏った巨大な拳と燃えている蹴りがビッグマムの攻撃を防ぐ。

「お前が!出るなって言ったくせに!!!」

「おう!出るなよおれァいいんだ!!」

彼らの援護に行くべきかと悩んだ瞬間、掴んでいたベッジが叫んだ。

「とにかく越えろ!!」

『ーーーはい!』

「それしか考えてねェよ!!あの壁を越えれば逃げ切れる!!壁の向こうへーーーっ!!!」

援護をする予定だったシーザーが何故か私達より早く先へ行ってしまっている。
その様子を見たベッジは「あの野郎っ!」と呟いた。


リザードンに乗り、シーザーの後へと続くと
「キャンディウォール!!!」とペロスペロー様の能力である飴の壁が地面から現れ道を防いだ。


「うわー!!終わったもうダメだー!!」


私はリザードンにZクリスタルを渡し、腕につけているリングを翳そうとした瞬間、「混色バグ!!!」とジェルマの男性三人が拳で飴の壁を破壊した。

『ーーーっ!有難うございます!』

「早く行け」

礼を言うとジェルマの1人、赤髪のイチジが叫んだ。

「早く壁を越えるぞ!!」

号泣しているシーザーに急かされ、リザードンは宙を舞う。
その間、ジェルマが護衛をしてくれたがジャッジがビッグマムにやられるとそちらに駆けつけて行ってしまった。

「おい待て護衛!!お前らおれ達を見捨てる気・・・」

『ーーーっ!?シーザー前っ!』


私達より前に飛んでいたシーザーの前方には大柄の男性
ーーーカタクリ様の姿があった。


『カタクリ様!』

「惜しかったな。もう一歩だった・・・」

一瞬だけ目が合い私は罪悪感と恐怖から視線を逸らすとジェルマのイチジさんがカタクリ様に攻撃を仕掛けた。

「火花フィガー!!!」

イチジさんは火花を発生させる渾身のパンチを放ちカタクリ様の身体を突き破る。
その光景に息を飲んだが、後ろにいたベッジに声を掛けられ、リザードンに指示し先へと進むとシーザーは何かとぶつかった。


それはブリュレさんが鏡で作ったシーザーの姿だった。

「アタシだよ。シーザークラウン。お前達への恨みは山のように積もってる」

『ブリュレさんっ!』

「・・・マズイぞ。ユウナ、シーザー」

援護をしていたジェルマとルフィさん、サンジさんはやられビッグマムに捕らえられていた。

「処刑を始めようか」

ビッグマムがニヤリと微笑んだ瞬間、ホールケーキ城から爆発音が聞こえてきた。
城が傾き、崩壊していく。
ビッグマムはそのまま逆さに落下していった。


「暗殺なんかするまでもねェ!!!これで四皇ビッグマム海賊団は全滅だァ!!!」

その隙にルフィさん達を助けようとリザードンに指示をしようとしたがベッジとシーザーに止められた。

「先に急ぐぞ!!!」

『でも・・・っ!ルフィさん達が』

「アイツらなら殺しても死なねェよ!!!」

ベッジさんの中にはナミさん達がいる。
危険を犯す前にまずはこの場から離れなければ!
急いでリザードンは羽を羽ばたかせ、宙を飛びホールケーキアイランド北西まで逃げ切った。



『有難うリザードン!』

「ガゥゥ!」

リザードンの背中から降りた私とベッジは礼を言いモンスターボールへとリザードンを戻すと「どうなってんだそれ?」と涙目のシーザーに聞かれ答える。


どんなに大きいポケモンでも対象の体に投げ当てるだけで収納させることができるポケモンの「モンスターボール内に入る」という現象はボールの機能によるものではなくポケモン本来の能力を利用したものであると話しているとサンジさんがルフィさんを抱えてこちらにやってきた。

良かった。
無事のようだ。

私は安堵の息を漏らし、笑顔で彼らの名前を呟いた。


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