ベッジの能力で大頭目の中にて籠城戦を強いられることになった。
ルフィは突如現れた動く城に目を輝かせ、ベッジは頭を抱えていた。

「クソ・・・!おれ達の1年以上かけた暗殺作戦は失敗に終わった!!暗殺をしくじったのは初めての経験だぜ・・・」

「やはり桁違いなんですね四皇は」

「さてどうするか」

重い空気の中、私も頭を抱えそうになる。


仲間であるルフィさん達の元へと帰れたのは良かったがカタクリ様とプリンちゃん達を裏切ってしまったことへの恐怖と罪悪感から身体を震わせているとオレンジの髪の女性と小さな鹿が泣きながら私に抱きついてきた。


「「ユウナ〜〜〜っ!!!」」

『きゃっ!?』

「無事で良かったわ!!」

『・・・えっと』


確か手配書で見た泥棒猫のナミさんとわたあめ大好きチョッパーさんだということを思い出す。
昔の記憶は未だに戻らないけれど彼女達はルフィさんの仲間達
ーーー私もそうだったのだから。


『ナミさんに・・・チョッパーさん・・・?』

「「うんうんっ!!!」」

ぐずぐずと涙を流しながら頷く彼女達を見て、胸の奥が痛み泣きそうになった。

『ごめんなさい・・・私、記憶が』

「事情はわかってるわ!ユウナ!」

「うん!無理せず少しずつ思い出していこうっ!!」

『・・・はい!』

一筋の涙を溢すとぎゅーっとナミさんとチョッパーさんは抱きついてくれた。
私は彼女達の頭を撫でると傍にいたミミッキュとパンプジン、シャンデラは嬉しそうに鳴く。


ベッジは深い溜め息を漏らした。

「この城はおれだ!!強固だが無敵じゃねェ!!城が破壊されりゃおれは死ぬーーーそうなれば城は消え・・・!!外に放り出されたお前らも怪物共の餌だ!!出れば地獄・・・!!動かざるもまた地獄だ。この絶望を理解しろ!!」


その時、ベッジが呻き出し口から血を吐いて床に倒れ込む。
ルフィさんとピンク髪の女性ーーーシフォンさんが慌ててベッジに駆け寄った。


城の外からガンガン!と建物を殴る音とビッグマムの声が響き渡る。

「出て来いーーー!!全員城から出て来いィィ〜〜〜!!!お前おれを・・・!!!裏切ったって・・・?ベッジィ〜〜〜〜〜!!!」

ビッグマムの声にベッジの妻
ーーーシフォンさんが顔を見せ説得を始めた。

「待ってママ!!アタシよ!!!ベッジはアタシの夫!子供もいる。どうか許して!!見逃して!!」

「シフォン・・・相変わらずローラにそっくり。その顔見せんなって・・・!言っただろうがァ〜〜〜!!!てめェも暗殺の共犯かァ!!!明日のおやつが食えると思うな!!!」

ビッグマムが城を殴るとベッジは口から血を吐き出し悶え始める。

「くそ!!あのババー・・・!!大砲くらいならビクともしねェ大頭目の防御力が全く通じねェ!!!」

「ーーーおれやっぱ外出てぶっ飛ばしてくる!!」

『ルフィさん!?』

「ダメよルフィ!!チョッパー、ユウナ止めて!!」

『えェ!?ミミッキュお願い!』

「キュ!」

ミミッキュは影のような黒い腕でルフィの足を掴み、チョッパーは人型になりルフィの背後から両手を押さえつけた。

「おい!!放せよ!!」

「返す刀で戦わないで!!私たちはサンジ君とユウナを連れ戻す為にここへ来たんでしょ!?歴史の本文の写しも手に入れたしサンジ君の家族を救いたいって望みも叶った!!私たちの目的は果たしたのよ!!応戦するヒマがあったら脱出する策を考えるの!!戦うつもりならゾロ達も連れて全員で来てた!!そうでしょ!?」

「ルフィさん、ナミさんの言うとおりです。今回は少数だからこそここまで侵入できたのです。全員無事にゾロさん達の待つワノ国へ向かいましょう!!」

『ーーーワノ国』


その国にはルフィさん達の仲間もミミッキュの御主人ナオというポケモントレーナーも私を待っている。
必ず行かなくちゃ。


そう考えているとベッジは血を吐き出し呻き出した。
私は慌てて駆け寄ると奥さんのシフォンさんは涙を流しながらベッジに声を掛けている。

『ベッジさん!!』


私もベッジさんには恩がある。
私がルフィさん達と会えたのは彼のおかげだったからだ。


「ゲホ・・・!畜生・・・!こっちは散々たる結果だってのに・・・てめェらだけ大成功とは腑に落ちねェ・・・」

『道連れとか嫌ですよ!?』

そういうのはゴーストタイプが使う技だけだけでお願いします!
と言うと「そんな技があんのか・・・」とベッジは呟く。


道連れとは自分のターンまでに相手の攻撃で『ひんし』状態になると、相手も『ひんし』状態になる技だ。


「ハァ・・・道連れ・・・それもいいなーーーおめェらなんざ最初からどうなってもいいんだ!だがここには・・・おれの可愛い部下も・・・!!愛する妻も子もいる!!死なせるわけにゃいかねェんだよ!!!」

『・・・ベッジさん』

「あんた〜!!!」

「「「「「頭目〜〜〜!!」」」」」

ベッジの言葉に感動したシフォンさんとベッジの部下が泣きながら叫んだ。

「全員が生き残る方法は一つだけある・・・!!この部屋はおれの内部ではあるが・・・ウッ!オレが傾こうが転ぼうがその影響を受ける事はねェおれが生物人間に戻っても同じことだ。いいかおれがお前らを入れたまま人間に戻る・・・!!そのおれをシーザーが抱え空を飛んで逃げる」

「おい!!何でおれの命を勝手に賭けたんだてめェ!!!自殺行為だろうそれは!!その一瞬でおれ達ゃハチの巣になるんだよ!!成功確率ゼロパーセントだ!!」

必死で拒否するシーザーに対して私はきつく目を閉じた後にゆっくりと開け、口を開いた。

『ーーー私がやります!』

その言葉にルフィさんやナミさん達は驚き「「「ええェ!?」」」と声を上げた。

「危険よユウナ!!」

『大丈夫です。私の手持ちポケモン、リザードンに協力してもらいますので』

「でも・・・っ!」

ナミさんとチョッパーさんは顔を青ざめながら私に縋り付く。

『私だってルフィさんの仲間ですからお役に立たせて下さい』

ベッジさんの方を見ると「・・・わかった」と頷いてくれた。


ベッジさんが人間に戻ったら私はモンスターボールからリザードンを出し、ベッジさんを抱えてホールケーキ城から逃げる事となった。

[ 50/75 ]

[*prev] [next#]

back



                                                         
×
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -