「ケーキから!!人が飛び出してきたーーー!!」

「逃げろー!ケーキが倒れるぞー!!」

「何なんだコイツらー!!」

次から次へとケーキの中から飛び出してくる。
ウェディングケーキは崩れ、辺りはパニック状態に陥った。

『あの人は・・・っ!』

「おれとお前と同じ最悪の世代の海賊、麦わらのルフィだよ」

私の呟きにベッジが答える。
その言葉に私は驚き目を見開いた。


ーーールフィ。


記憶を失ってしまったけれど、私は今まで彼らと共に旅をしてきたとナオから聞いたことを思い出す。

彼のことは調べ尽くした。
モンキー・D・ルフィ。麦わら帽子と頬(左目の下)の傷が特徴的な少年で、体の部位が伸縮する"ゴムゴムの実"の能力者であり、海賊団「麦わらの一味」の船長である。


まさか本当に私を助けに来てくれたのかと泣きそうになると名前を呼ばれた。

「ユウナ〜〜〜っ!!!」

ルフィさんは手を伸ばして私の名前を呼んだ。

『ーーーっ!ルフィさん!!』

私は一筋の涙を流しながら彼の手を取ると、ぎゅっと抱き締められた。

「無事で良かったっ!!」

『・・・・・っ、はい』

彼の背中に手を回し、涙を流すと頭を撫でられる。

「一緒に帰るぞユウナ!!!」

『ーーーはい!』

ルフィさんの強い言葉に私は笑顔で頷くとその様子を見ていたベッジは顔を青ざめながら囁いた。

「バカか!?撹乱作戦で話なんかするな!!」

「悪ィ!!写真立てを壊せば良いんだよな」

『・・・写真立て?』

まさか、ビッグマムが大切にしているマザーの写真のことだろうか。
確かにあの写真立てを破壊すればビッグマムは怒り出すか、失神するかのどちらかだろう。

「早く行けっ!!」

「おう!!!」

ルフィさんはベッジの言葉に頷くと写真立てが置いてあるテーブルに向かって走り出す。
大勢の麦わらのルフィが結婚式場で暴れまわっていたため、先程のルフィさんが本物だとは気づかれなかったようだ。


他の偽ルフィさんは何者なのかとベッジに問うと、ブリュレさんの能力で作ったのだと答えてくれた。

私はなるほどと呟くとベッジは自分の胸元を叩き、何かを呟いた。
彼も何かしらの能力者なのだろうと考えていると今まで混乱していたビッグマムが叫んだ。

「どれが麦わらのルフィだい〜〜〜!!?よくもウェディングケーキをォ〜〜〜!!!」

「おれだァ〜〜〜!!!」

撹乱作戦で返事をしてしまったルフィさんを見たベッジは唖然とし、私は思わず笑ってしまった。

「ひねり潰す!!ゼウス!!プロメテウス!!」

ビッグマムは両手に生きた火の玉と雷雲を生み出すとルフィさんは腕を伸ばして攻撃しようとする。
正面からビッグマムに敵う筈が無いと焦っていると、巨大な餅がルフィさんの下半身をのみ込んだ。
それはカタクリ様のモチモチの実の能力だった。


「本物はコイツだ!!その他はブリュレの能力によって姿を変えられた島の動物達!!気に留めるな!!」

「何だコレ!!手足が埋まって・・・!!抜けねェ!!何の能力だ!?」

「カタクリィ!手助けのつもりか!?息子の分際で出すぎたマネは・・・・・!!」

「ーーー違う!!ママ。こいつの狙いはマザー・カラメルの写真だった。それが重要だと・・・・・なぜ知ってる?それを知るのは身内のみの筈!!吐け!!誰に聞いた!!」

「うわあああ!!」

やはり一番の障害は将星の一人であるカタクリ様のようだ。傍にいるベッジは「とにかく写真を割るんだ・・・!!」と顔を青ざめながら呟いている。


私は捕らえられているルフィさんを助けるために鞄からモンスターボールを取り出し、投げようとすると誰かが私の名前を呼んだ。

「ここは任せいユウナくん!!紅茶一本背負い!!!」

牙を生やした魚人族の男性。薄れ行く記憶を思い出し、名前を呟いた。

『・・・ジンベエさん』

液体を掴み、背負い投げの要領で海流を巻き起こすとカタクリ様のモチモチの実の能力で出来た足に直撃した。

「わ!!」

ルフィさんは海流に弾き飛ばされる。その様子を見たカタクリ様は呟いた。

「・・・・・いちいちおれの解説をするな・・・」

「カタクリは特殊な超人系!!モチモチの実の能力者。水気がありゃあ逃れられるが触れぬ事じゃ」

「ジンベエ!!?」

「マザー・カルメルの話をルフィにしたのはわしじゃ。傘下におったら噂くらい聞くのでな」

話を黙って聞いているベッジの頬に冷や汗が流れる。
どうやらベッジがマザー・カルメルの話をルフィさん達にしたようだ。


「おめェ脱退は諦めたよな・・・・・だがケーキ壊しの犯人をかばったな!?これは完全に謀反ととっていいんだな!?」

「是非そう受け取って貰おう。ここをやめて麦わらの一味にわしは入りたい!!」

「やめたその後は好きにしやがれだがここを抜ける事への落とし前はつけて貰うよ。おめェも恥を背負って生きたかねェだろ!?」

「ああ・・・他の誰にも手を出さんと約束するならあんたがとれるだけのわしの寿命を差し出そう!!」

ジンベエさんの決意を聞き、ルフィは声を上げる。

「寿命は大好物さ!!成程・・・嫌われたもんだね。居たくもねェ場所にいるくらいなら死を選ぶか・・・同情はしねェぞ!!それで手を打とう愚か者!!STAY!?orLife!?」

「ライフじゃ!!!」

ビッグマムは何度も問うが一向に魂が出てこない。
どうやらビッグマムを恐れていないようだ。


「未来の海賊王の仲間になろうっちゅう男が四皇ごときに臆しておられるかァ!!!寿命を取らんのなら盃は返上する!!これにてビッグマム海賊団をやめさせて貰う!!!どうもお世話んなりやした」

「やったー!!」とルフィさんが喜ぶ中、私は泣きそうになり両手を口元に当てた。ジンベエさんカッコいい・・・!

ビッグマムは怒り狂い、右手にプロメテウスを纏い殴り掛かる。

「おめでとうジンベエ・・・!!!だったら今から敵だよなァ!!!」


私は傍にいたミミッキュとシャンデラに声を掛ける。

『ミミッキュ、シャドー・・・っ!?』

ビッグマムに攻撃をしようと指示をすると、ベッジは私の口を塞ぎ、銃口を向けた。

「まだ何もするな!じっとしてろっ!!」

『・・・なにを!』

その時、偽ルフィさんがマザー・カルメルの写真をハンマーで叩き割った。

「ヨホホ」

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