カタクリ様の膝に乗せられ、私は恥ずかしさから縮こまる。
スムージー様から貰ったキリンを絞った飲み物(ビール)をどうしようかと悩んでいた。


礼儀として飲むべきなのだろうが、あの苦い味が苦手な私は顔を曇らせていると、その様子に気づいたカタクリ様は私が持っているグラスを手に取り、ファーを外さずに一瞬で中身を飲み干してしまった。


その様子を見た客人達は目を見開き驚いている。
更に巨大な丸いお菓子まで口元を見せずに一瞬で食べてしまうのだから驚きだ。

流石、ビッグマムの子供。
と心の中で呟くとカタクリ様と目が合い、ニコッと微笑む。


『有難うございます。カタクリ様』

「・・・あァ」

私が困っている事に気づいたのか、もしくは少し先の未来を見てビールを飲み干した私が具合を悪くしたのかも知れない。

彼に何度も助けられてしまい本当に申し訳ないなと項垂れると、チェス兵士達がトランペットを鳴らし始めた。
どうやら式が始まるようだ。


私は慌ててカタクリ様の膝から飛び降り、頭を下げて後ろの席へと向かう。
カタクリ様は新郎、新婦主賓であるジェルマとビッグマムが囲むテーブルへ向かい席に着いた。

自分の席へと向かう途中に、超新星の一人であるベッジと目が合い手招きされる。

私は頭を傾げると傍にいたミミッキュが私のドレスの裾を引っ張った。
どうやら彼の元へと行くように指示をしているようだ。

『・・・どうしたんですか?』

「魔獣使い、おめェはおれの傍にいろ」

『え?』

何故。と聞くと「式が始まるぞ」とベッジは葉巻を咥え直して呟いた。


《さてご来場の皆々様!!本日のメインイベント!!シャーロット家35女!!シャーロット・プリン様と!!ヴィンスモーク・サンジ様の!!ロイヤルウェディングを執り行います!!四皇ビッグマム海賊団!!そして悪の軍団ジェルマ66!!!若き二人が!!悪の両家の夢路をつなぐ!!!マリアージュ・デ・レゾン!!!二人が結ばれる事で!!!また一つ!!!世界に悪の華が狂い咲くのだ!!!喝采をォ!!!めまいがする程美しき今日に!!!喝采を〜〜〜!!!》


白いウェディングドレスを身に纏ったプリンちゃんと金髪にくるりと巻いた眉毛が特徴的な男性が満面の笑みで手を振っていた。

『プリンちゃん綺麗・・・!』

私はプリンちゃんの可愛さと美しさに思わず頬を赤らめてうっとりしていると、傍にいたベッジが「あの野郎!!・・・なんて演技力だ!!!」と小さく呟いた。


演技力?
プリンちゃんの事だろうか?
確かにいつもより頬を赤らめて、目を潤ませているのは本気だからだろう。


料理長が部下と共に歌い出し叫んだ。

「いでよ!!祝福の〜〜ウェディングケ〜〜〜〜〜〜〜キ!!!」

巨大なケーキが地面から現れた。料理長はどうやら悪魔の実の能力者のようだ。

「ウォ〜〜〜ブラボー!!」
「美しい!!ブリリアント!!」

「うんまそ〜〜〜〜〜!!!すんごいじゃないかシュトロイゼン!!誉めたげるよ」

「勿体なきお言葉!!」

ビッグマムはあの巨大なウェディングケーキを食べるようだ。
目をハートマークにさせ、口から涎を垂らしている。


私は突然現れた巨大なケーキを見て、驚き目を見開いた。

『・・・凄いっ』

「キュキュ!」

「・・・・・驚くのはまだ早ェぞ」

『え?』

ベッジの言葉に私は顔を傾げる。
まだ何かイベントがあるのだろうか。
新郎、新婦はどうやらあの巨大なケーキの上で式を上げるようだ。


神父が現れ、誓いの言葉を口にする。

「病める時も・・・健やかなる時も・・・富める時も・・・貧しき時も共に歩み死が二人を分かつまで・・・愛と忠実を尽くすことを誓いますか?」

その言葉に私は身体を強張らせた。


ーーー愛と忠実を尽くす。


私にはそれが出来なかった悲しみから顔を俯けると、「おい、おれから離れるなよ」とベッジに声を掛けられる。

さっきから何なのだろう。
と顔を上げるとベッジの顔は青ざめ、冷や汗をかいていた。


新郎様が新婦のベールを上げると、プリンちゃんは顔を両手で隠し蹲った。
一体何が起きたのだろう。
ここからでは遠くて良く見えない。


私はウェディングケーキの傍に駆け寄ろうとすると「おい!待てっ!!!」とベッジに手を掴まれた。



その瞬間、銃声が聞こえ神父様が倒れた。
どうやら撃たれたようだ。

異変に気づいたジェルマやビッグマム、カタクリ様が動き出す。
何が起こっているのだろうと慌てていると、ウェディングケーキがズズズズと音を鳴らし、中から何十人者の人が姿を現した。


「ビッグ・マム〜〜〜〜〜!!!!!」


ケーキを食いながら破壊し、結婚式場に現れた少年に客人やビッグマムは目を見開き奇声を上げた。

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