
臓器販売暗殺集団が襲い掛かってきた。
「茶会の奴らとビッグマム海賊団の臓器!」
「売れば高値でがっぽり」
ベッジの部下が銃口を向け発砲するが、強靭な肉体には傷一つつかない。
私はリザードンを出して対抗しようとしたが、ナオの手持ちポケモン、ミミッキュとパキラさんの手持ちポケモン、シャンデラが私の前に現れ鳴いた。
「キュ」
「ギュウィーン」
『・・・貴方達、もしかして手伝ってくれるの?』
私が小声で聞くと二匹は頷く。
他人のポケモンは言うことを聞かないがどうやらミミッキュとシャンデラは私の指示を聞いてくれるらしい。主人の命令で言われたのだろう。
『有難う・・・ミミッキュ、シャンデラ』
私は二匹に礼を言い、茶会を襲撃しに来た敵を睨み付ける。
臓器販売暗殺集団はカタクリ様が見聞色で未来を見た通り、ざっと100人はいるようだ。
「肝臓頂戴」
「心臓をくれ」
短剣と鎖鎌をこちらに向け、不気味な笑みを浮かべる男達は私に襲い掛かってきた。
『ミミッキュ!かげうち』
「キュッ!」
ぼろ布の下から影を伸ばして相手の背後を叩きつけ攻撃すると敵から「なんだッ!?」と叫び声が響き渡る。
その隙にシャンデラに技の指示をする。
『シャンデラ!はじける炎』
「ギュウィーン」
燃え盛る炎で相手を攻撃する。
当たるとはじける炎は相手全体に降りかかり、悲鳴が響き渡った。
「「「「「うわあぁぁああ!!?」」」」」
まるで地獄絵図のようだが、先に攻撃をし襲い掛かってきたのは彼らだ。
私はビッグマムの傘下として敵を排除するだけだ。
1人の敵が短剣の刃をこちらに向けて飛び掛かってきた。
「死ねッ!!」
『−−−っ!』
即座にバック転で後ろに回避すると、短剣は地面にガキィンと音を鳴らし突き刺さる。
直ぐに体制を立て直し、ミミッキュに声を掛けた。
『シャドーボール!』
「キュキュ!!」
ミミッキュは身体の中心で黒い影の塊を造り出し投げつける。
直撃を食らった男性の身体を後方に吹き飛ばした。
「なんだコイツら!!?」
「強すぎる!!」
「「「逃げろーーーッ!!!」」」
『逃がさない』
慌てて逃げ出す臓器販売暗殺集団に対して私は逃がすつもりは無かった。
ここで敵を逃がしたらビッグマムに何を言われるかわかったものでは無いからだ。
私は鞄からZクリスタルとZリングを取り出し、シャンデラにZクリスタルを渡すと「ギュウィーン♪」と可愛らしく鳴いた。
渡したのはゴーストZだ。
『いくよ!シャンデラ』
Zワザとは、トレーナーの思いをポケモンに重ねて互いの全力を解き放つことで炸裂する、バトルで1度限り使える絶大な威力の技だ。
使用するには「Zリング」と「Zクリスタル」という2種類のアイテムが必要で、トレーナーはZリングにポケモンのタイプに応じたZクリスタルをはめ込み、ポケモンにも同じZクリスタルを持たせる事で発動可能になる。
Zパワーで呼びよせた強い怨念が全力で相手に 降りかかる。
それは永遠なる悪夢の始まりである…
『無限暗夜への誘い』
周囲が暗闇に包み込まれると地面から無数の細長い手が暗殺集団を掴み、暗黒に引き摺り込むと悲鳴が響き渡った。
「「「「「うわあぁぁああ!!?」」」」」
悲鳴と共に爆発する。
敵は地面に倒れ込むと動かなくなった。
『有難う!シャンデラ、ミミッキュ』
「キュキュ」
「ギュウィーン」
と鳴くと、「化け物が・・・ッ!」と敵の1人が満身創痍で呟いた。
その男に対して、ミミッキュは目をキラリと光らせ忍び寄りボロ布の下から細長い黒い腕を出し、敵の頭を掴み地面に叩きつけた。
ーーー流石、ミミッキュ。
可愛い姿とはいえやはりゴーストタイプはゴーストタイプ。
攻撃の時などはキラッと目の部分が光り、本体の一部と思われる影のような黒い腕を伸ばす。
アローラ地方には「布の中を見ようとするとミミッキュに呪われてしまい、謎の病に侵されてしまう」という言い伝えがあるというらしいが。
「キュキュ!」
『あ・・・有難うミミッキュ』
苦笑いで礼を言うと、騒ぎを聞き付けたオーブン様とダイフク様がこちらに近づいてきた。
「お前が倒したのか?ユウナ」
「俺らの出番がねェじゃねぇか!」
『敵は倒しておきましたよ』
ニコッと微笑むと二人は顔を見合せ溜め息を吐いた。
流石、双子・・・じゃない三つ子の兄弟だ。
互いに言いたいことがわかっているらしいが、私には彼らが心配して来てくれたことをわかっていなかった。
「おい!カタクリ!!コイツに何とかいってやれ!!」
『カタクリ様!敵を倒しました!』
笑顔でカタクリ様に駆け寄ると「良くやった」と頭を撫でてくれた。
「「違う!そうじゃねェ!!」」
とダイフク様とオーブン様は頭を抱えて叫んでいた。
「・・・怪我は無いか?」
カタクリ様に問われ私は笑顔で頷く。
『はい!大丈夫です。ね?ミミッキュ、シャンデラ』
「キュキュ!」
「ギュウィーン!」
辺りを見回したが、ベッジは私から姿を隠すようにいなくなっていた。
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