
「マママママ・・・何て可愛い生物だ!!体に隅々まで骨なのに・・・生きている奇跡!!戦いも見事だったよソウルキング。すっかりチェス戎兵達はお前にビビっちまってるよママママ・・・まさにソウルキング!!あいつらの天敵だ。だがこいつらは倒せない・・・・・!!特別なのさ!!おれの魂を・・・!!直接与えてるからねェ・・・おれの分身の様な奴らさ。魂の格が違う・・・・・!!!」
ブルックさんを片手で掴み頭を撫でているビッグマムを睨み付ける。
体に電流が走り、上手く動かせない。
傷だらけの体からは血が流れてきた。
着ていた服を脱がされ下着姿にされる。
何か取られていないかチェス兵が鞄と衣服を漁り始めた。
「取り調べ終わりましたママ!!服の中にも何もなしー♪筒の中にも何もなしーっ♪なーんにも♪盗られてまっせーん♪」
「マ〜ママママ・・・ならいいんだよ。ソウルキング、#name1#。疑って悪かったねェ〜〜♪玉手箱は勿論・・・歴史の本文の写しなんかも盗まれるわけにはいかないのさ〜持ってかれて誰かにまたラフテルへ行かれちまうなんてマヌケだろ?ハ〜ハハハ。ロジャーの時の様なヘマはもうやらねェ!!!あいつは万物の声を聞くって奇妙な力で石を読み解いたが・・・ウチにもやがて同じ力を手に入れる隠し玉がいるのさ・・・次にラフテルに到達するのは・・・おれ達だ!!!」
どうやらブルックさんの体の中に隠した写しは見つからなかったようだ。
ほっと息を吐く。
万物の声を聞く・・・?
その力さえ手に入れれば最果ての地ラフテルに行けるのか?
黙って話を聞いていると宝物の間にプリンちゃんがやって来た。
「ママ!!」
「お〜可愛いプリン。噂をすれば・・・!!どうした?第三の目が真の開眼でもしたのかい!?」
「ーーーもうママったら口を開けばそればっかり私はハーフなのよ?本当にそんな能力が目覚める保証もない」
「ハ〜ハハハ悪かったーーーだが間違いなくお前は稀少な三つ目の血を引いてるんだ・・・!!」
『ーーープリンちゃん』
以前プリンちゃんが話していたのはこの事だったのか。
声を掛けるとプリンちゃんはこちらを振り向き微笑んだ。
「あら?ユウナちゃんこんな所にいたの。ねェママ!ここじゃ恥ずかしいからママのお部屋でお話を」
「おお勿論さ!いいとも」
ビッグマムはブルックさんを握りしめて部屋に向かう。
「さぁ、ユウナちゃんも一緒に行きましょう」
『プリンちゃん・・・!ブルックさんを助けて!!』
「あの骨男の事?捕まって良かったわ」
『・・・・・え?きゃッ!』
私はプリンちゃんに腕を引っ張られ、ビッグマムの部屋に向かった。
ホールケーキ城、女王の間に連れられ、雲のゼウスの身体に乗せられる。
私の隣には前髪をかき上げ三つ目を晒したプリンちゃんが座った。
「良い子にしててね。ユウナちゃん」
『ーーーっ!』
銃を突きつけられ唇を噛み締めるとプリンちゃんはフフフと微笑んだ。
「ママ・・・!!そのホネずっとそこに?」
「こんな生き物他にいない。魂の芸術だ♪当分は図鑑に入れず持ち歩くさ♪ご苦労だったね麦わらの件は・・・まさか誘惑の森を抜けるとは思わなかったが・・・無事囚人図書室の本に入った」
「えぇ、会って来た。ざまァない。あのまま殺すの?」
「あぁ式の後にね」
『ーーーっ!!そんな』
「黙ってユウナちゃん」
プリンちゃんは銃を私の頭部に突き付けた。
モンスターボールも盗られ、両手も縛られているため抵抗出来ない。
黙って話を聞くしかないのか。
「ジェルマは今頃飲み潰れてるハズさ。酒場の女達を行かせてある」
「そう・・・レイジュが私の事かぎ回ってたわ。勘の良い女・・・!!もう解決したけどね」
「ん?何だ!?殺しちゃいねェだろうな」
「ちょっとママ!信用ないわね!脚だけよ。一発撃って記憶は消しといた・・・・・」
「気をつけな。お前は大切な花嫁。返り討ちにでもされたら大ごとだよ」
「ご心配ありがとママーーーでもお陰で銃の威力も試せたわ。ジェルマの改造人間でも間違いなく蜂の巣にできる・・・」
「ハ〜ハハ気の利く娘だね。明日はお前の発砲が全ての合図だ。全員の注目する誓いのキス。サンジはアホ顔でお前のベールを上げて!口づけしようとする・・・そこで・・・!初めて見るお前の第三の目!!!奴は一瞬たじろぐ!!その瞬間だ!!いいね一発で仕留めな!!!狙うのは奴の眉間。吹き飛ぶ脳ミソ!!会場は唖然とし凍りつく!!危険を感じてももう遅い!!丸腰のヴィンスモーク達の背後にはすでに無数の銃口!!恐がる間もなく飛び散るジェルマの血!!花火の様に鳴り止まねェ銃声!!死んでもまだ体を貫く銃弾の雨!!地面に広がる血のプール!!変わり果てたヴィンスモーク6人の姿!!銃声は祝砲に変わる♪そこからが本当のパーティーさ!!!ケーキで祝おう!!紅茶で祝おう!!邪魔な指揮官を失うその時ジェルマの全てがおれのものになるのさ!!!」
「ふふふ明日が楽しみ。信じてた私に銃口を向けられるサンジの顔」
『ーーーっ!』
真実を知って悲しくて悔しくて涙が溢れる。
「これが私の本性よユウナちゃん。ショックでしょう?幻滅したでしょう?そうやって私は何人も騙してきたの。さてと・・・今見た私の姿と茶会の話を暴露されたら大変!」
プリンちゃんは頭を触わり、頭部の中に手を入れてきた。
『え!?何っ!?』
「じっとしててすぐ終わる」
頭からフィルムが出てきた。
これは記憶ーーー。
「メモメモの実の能力。人はみんな頭の中に記憶のフィルムを持ってる。怖かった事悲しい思い出忘れたい過去あるでしょ?私との今の思い出、今日の出来事は全てカットね・・・覚えている事は私達家族の事とポケモンちゃん達のことだけで良いわ。明日は楽しい結婚式にしましょ」
ーーーわたしは
脳裏に最後に浮かんだのは
私が救えなかったポケモン達。
N様の最後の言葉。
ーーーいつの日か真実と理想は交わり、モンスターボールの支配からポケモンもヒトも解き放たれる。
どうすれば良かったのか。
正しかったのか、間違っていたのか誰も答えてはくれない。
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