ビッグマムの癇癪を止めたことで私とポケモンのアシレーヌは住人や部下、ビッグマムの子供達から感謝された。

「助かったでソワール」

『いえ・・・私は何も』

ビッグマム海賊団戦闘員、足長族の男性タマゴ男爵。
ピンクのタキシードを着て鍔広い帽子を被っており頭の上にはティーカップを置き、腰回りに大きな卵の殻を着ているのが特徴的だ。


「礼に何か欲しい物があれば言って欲しいでボン」

『・・・欲しい物』

ふと、まだ思い出せない仲間の事を思った。


麦わらのルフィさんは海賊王を目指している。その為にはラフテルという島に行く必要があるらしい。
確かジンベエさんは歴史の本文を手土産に持ってきたと言っていた。


『歴史の本文があると噂を耳にしました』

「フム・・・あげることは出来ぬが見せることは出来るでソワール。着いて来なさい」


タマゴ男爵の後に続き、ホールケーキ城内ーーー宝物の間に案内される。


4階には酒貯蔵庫と医療室しかないと思っていたが、こんなに広い部屋があっただなんて。

歴史の本文が書かれた巨大な石は鉄格子の奥にあるようだ。鍵が無ければ開けられず、警備員も大勢配置され厳重な警備体制だ。


せめて写しだけでも手に入れればルフィさんは喜んでくれるだろうか。


そんな事を考えているとタマゴ男爵は歴史の本文について話してくれた。

「全世界において!!数百年もの間決して砕ける事のなかった碑石のテキスト。歴史の本文は約30個存在すると言われているのだポン!!その内情報を持つ石が9つ!!!それらを最後の島ラフテルに導いた時、石はこの世の真実を語り始めるのでソワール!!しかし最後の島ラフテルに行くためには赤い石ロード歴史の本文が4つ必要!!!先日ジンベエがもたらした石1つを含め我がビッグマム海賊団は歴史の本文を2つと・・・ロード歴史の本文を1つ!!!計3つの石を有しているブブレ」


その話を聞き、私の故郷イッシュ地方、サザナミ湾にある海底遺跡の事を思い出す。


ーーー勇気あるものよ、王の言葉に耳を傾けよ。ここは王を称えるところ。
王は未来を読み生きとし生けるものと話し民をまとめていた……


あれらを読み解くとイッシュ地方の成り立ちと、ハルモニア家についてを知ることが出来た。


歴史の本文もこの世界について、空白の100年について語られるのだろうか。

「赤い石ロード歴史の本文は言わば海賊王への道っ!!!四皇同士が奪い合うレベルの代物なのだボン」

ルフィさんが海賊王になる為にはロード歴史の本文は必ず必要となる石。
でも彼がここへ来るのはきっと至難の業だ。
せめて写しだけでも手に入れなくては。


『近くで見ても宜しいですか?』

「勿論でソワール」

鉄格子の外から歴史の本文が書かれた石碑を見る。文字が彫られているが読めない。

噂ではこの石には傷一つつかないらしいが・・・。


鍵は兵士の誰かが持っているのだろうか。

だが、この程度の鉄格子ならポケモン達の力で破壊することが可能だ。

問題は、いつやるかだが。
隣は酒貯蔵庫。
夜中にでもあそこから忍び込むか。
その前に写しの紙を用意しなければ。


石碑を見つめているとタマゴ男爵は咳払いする。

「もういいでソワール?」

『はい、有難うございました』

ニコッと微笑みタマゴ男爵に礼をし、その場を後にした。

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