青紫色の髪の毛に長い鼻が特徴的で顔全体に大きな斜めの傷跡がある細身の女性。
ブリュレさんが笑顔で声を掛けてきてくれた。


「ユウナちゃん、プリン」

『ブリュレさん』

おはようございます。と挨拶をすると私の寝癖がついた髪を触り、整えてくれた。

「結婚したからって、こんなんじゃカタクリお兄ちゃんに笑われちゃうわよ」

『〜ッ!すみません』

「私が悪いのよブリュレ姉さん。身支度もせずにユウナちゃんを連れてきちゃったから」

「まぁ、カタクリお兄ちゃんは仕事に出掛けちゃったから行ってもいないけどねェ」

『・・・そうなんですか』

寂しそうな声で呟いてしまうとプリンちゃんとブリュレさんは微笑ましい様子で私を見ていた。

「お部屋に案内するわ」

ブリュレさんは服の袖から鏡を取り出し、私たちを鏡世界(ミロワールド)へ引き込んだ。


中は無数の鏡があちらこちらに配置されており、万国の各島に繋がっているようだ。


『凄い・・・』

幻想的な光景に目を輝かせていると「こっちよ」と1つの鏡に案内され中に入ると寝室に案内された。


かなりの広さの部屋に装飾がお菓子の形をしていてとても可愛らしい。
ベッドは巨大で余裕で二人で休めそうだが

『あれ・・・ベッドが1つしか無い』

「当然でしょ!夫婦なんだから同じベッドで休まなきゃ」

「ママがね。カタクリ兄さんとユウナちゃんの子供を楽しみにしてるって言ってたわよ」

『・・・子供?』

「そうよ。私も楽しみにしてるわ」

プリンちゃんに手を握られ首を傾げる。

「・・・まさかユウナちゃん」

「子供の作り方しらないんじゃ」

『ペリッパー(コウノトリ)が運んで来るんじゃないんですか?』

その話をすると、プリンちゃんとブリュレさんはずっこけた。

「ペリッパーって何!?」

「運んで来ないわよ!!」

『え・・・違うんですか』

二人は頭を抱えて何やら話し合っている。
どうやら無知な私に子供の作り方を教えるか教えないかで揉めているようだ。


「どうするのプリン!?」
「知らないわよ!説明したらカタクリ兄さんから距離を取るのは目に見えてるし」
「じゃあ黙ってるの!?ママは二人の子を待ってるのよ!!?」
「・・・カタクリ兄さんに頑張ってもらうしかないわ」
「・・・・・そうよね。頑張ってカタクリお兄ちゃん」


『あの〜・・・ペリッパーというのはポケモンで』

「あー、うん、大丈夫よユウナちゃん。分かってるから」

プリンちゃんは若干口元を引きつらせている。その様子を見た私は考え込んだ。

カタクリ様は夜まで帰って来ないらしいし、この部屋で一人でいても暇で仕方がない。

『あのね、プリンちゃん、ブリュレさん。私、お菓子作りをしてみたいの』

「お菓子作り?良いわよ」

「フフッ、カタクリお兄ちゃんにプレゼントするのかい?」

『〜ッ!はい』

頬を赤く染めると二人は微笑んだ。
早速服を着替えて城にある厨房へ向かう。


広い厨房で調理器具、調理用品が大量に用意されており、大勢のコックさんがビッグマムの為にお菓子を作っている。
プリンちゃんがコックさんに声を掛けると厨房の一部を貸してもらえた。
エプロンと帽子を被る。作るお菓子はドーナッツのようだ。

「カタクリお兄ちゃんはドーナッツが大好物だからねェ」

『カタクリ様も甘いものがお好きなんですね』

「きっと喜ぶよ」

ブリュレさんから話を聞き、私は更にやる気を出した。
普段あまり作らないお菓子作り。
一人だと不安だけどチョコレートのエキスパートのプリンちゃんとブリュレさんが一緒なのだ。

きっと美味しいドーナッツが作れるはず!と意気込み、ドーナッツ作りを始めた。


卵、砂糖、牛乳、溶かしバター、薄力粉、ベーキングパウダー、サラダ油を用意。

ボウルに卵を割りほぐし、砂糖を加えて泡だて器で混ぜる。砂糖が溶けたら牛乳、溶かしバターの順に加えて混ぜ、薄力粉、ベーキングパウダーを合わせてふるい入れる。

粉っぽさがなくなるまでゴムベラで混ぜ、ラップに包んで冷蔵庫で30分ほどねかせ、薄力粉をふるった台の上にの生地をのせ、1cm厚さにめん棒でのばし、直径7cmのリング型で抜く。

170℃に熱した油で揚げ、片面がきれいなきつね色になったら裏返し、同様に揚げ、両面きれいなきつね色になったら取り出す。


「あとはチョコレートやホイップクリーム、アイシングで表面を可愛くコーティングして出来上がりよ♪」

『美味しそう〜!』

「私と一緒に作ったんだから美味しいに決まってるわ!さぁ、あとはラッピングしてカタクリ兄さんに渡しましょう」

『うん』

パステルカラーの袋の中に出来上がったドーナッツを入れてリボンで袋の口を締める。

プリンちゃんのお陰で完成したお菓子に私は喜んだ。


「流石はプリンだねェ」

『有難うございますプリンちゃん!ブリュレさん!』

「私もユウナちゃんとブリュレ姉さんとお菓子作りが出来て楽しかったわ」

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