※ペロスペロー視点


懸賞金4億2千万ベリーの超新星。
魔獣使いがどんな人物なのか気になり、プリンの部屋を訪ねると、少女がベッドで寝息をたてて寝ていた。
どうやら船から落下し、新世界の海を漂い記憶の一部を失ったそうだ。

椅子に腰掛け、紅茶を飲みながらプリンの話を聞く。
魔獣使いは我々ビッグ・マムの傘下に入り、しかもカタクリと結婚するという話を聞いて紅茶を吹き出しそうになった。


プリンと同じ年齢か少し上かのまだ成人していない少女と次男であり50近い弟と結婚するなんて。と憐れんでいると、

「ペロス兄さん!ユウナちゃんにこの世界のことを教えてあげてほしいのッ!」

と頼まれてしまった。

「何だって?」

「ユウナちゃん、自分の名前と魔獣のことしか覚えてないの。このままだと無知で馬鹿な女だって世間に言われかねないわッ」

「まぁたしかになァ・・・じゃあお前が教えればいいんじゃないか?プリン」

「私はこの後予定があるの。明日はユウナちゃんはカタクリ兄さんと海(戦闘)に出るみたいだし、今しか教える日は無いのよ。ほら!ペロス兄さん頭が良いし♪」

可愛い妹の頼みだ。
仕方がない。

「・・・・・わかったよ。ペロリン♪」

承諾するとプリンは笑顔で喜んでいた。
プリンがこんな風に誰かの為に必死になる姿を初めて見た気がする。


しばらくするとユウナは目覚め、礼儀正しく挨拶をしてきた。
飴を渡すと目を輝かせて喜ぶ姿はまるで私の妹達と同じだ。

可愛い妹が出来たと微笑んでいると、プリンは用事があるからと部屋を出て二人きりになってしまった。


ーーーさて


私はユウナを椅子に座らせてその前席に腰掛ける。

私は自分が知りうる限りの事を彼女に教えた。
世界政府。天竜人。海賊。四皇。七武海。大海賊時代。悪魔の実。グランドライン。
レッドライン。新世界。そして様々な種族が住んでいることをーーー


どの情報も大切なことで長々と語ってしまったが、彼女は真剣に話を聞いていた。

「少しずつ知っていけば良い」と声を掛けると彼女は『・・・はい』と頷いた。

後々家族になる彼女にも我々が持っているロードポーネグリフを見せる日が来るだろう。

「今日はこの辺にしよう。疲れただろう」

『有難うございました』

「気にしないでくれ、困っているときはお互い様だ」

そんな会話をしているとプリンが夕食を持って帰って来た。


「ただいま。ペロス兄さん、ユウナちゃん。しっかり学べた?」

『うん、少しずつだけど思い出してきたよ』

「そう、良かったわ」


夕食を食べ、プリンが作ったチョコレートのお菓子を食べながら話しを聞いているとプリンは笑顔でユウナの手を握った。

「噂で聞いたのッ!ユウナちゃん、ピンクダイヤモンドを生み出す魔獣を持ってるのよね?」

『ディアンシーのこと?』

「・・・ッ!?ピンクダイヤモンドだってッ!?」

思わず声を上げてしまう。


無色透明なダイヤモンド(ホワイトダイヤ)に比べて産出量が少ない、かつ流通量が少ないこともあり、世界中の宝石の中でも非常に希少性が高く、その希少性がゆえに身につけた人に「幸せ」を運んでくれるとも言われている。

「限られた鉱山」と「限られた産出量」によって、「限られた流通量」となり、物理的な理由もあって近年希少性を高めているのだ。


「そのポケモンを見せて欲しいの!」

『・・・いいよ』

少し考え込んだ後、ユウナは腰に巻いているホルダーに付けたボールを取り出し宙に投げるとピカッと光と共にピンク色に輝くダイヤモンドが姿を現した。

「ディア」

裸眼では正視出来ないほどまばゆく輝く。
額にはブリリアントカットされたピンク色のダイヤモンドが付き、後頭部にもツインテールのような形で髪状に生えている。


その美しさに思わず声を漏らす。
私が作り出す飴細工よりも圧倒的な美しさだった。

「綺麗ッ!」

プリンも目を輝かせ頬を赤らめている。

『ディアンシーは幻のポケモンと呼ばれていて頭部のダイヤモンドは2000カラットを超え、その気高く美しい様相からピンクダイヤモンドプリンセスと呼ばれてるんだよ』

自慢げに話すユウナ。
だが確かに自慢出来るだろう。幻と呼ばれる生き物を手懐け、稀少と言われているピンクダイヤモンドを生み出せるのだ。

このダイヤモンドを売れば相当な値段になるのは間違いない。
プリンはこれを狙っているのだ。


「この子が生み出すダイヤモンドをネックレスや指輪、イヤリングにして売り出せばかなりのお金が稼げると思うの」

『・・・え』

「それを加工し販売するのは私達ビッグ・マム海賊団。四皇のバックがあれば信頼も貴重性も高まると思うの!勿論、得たお金の半分はユウナちゃんに渡すわ!・・・でも、ユウナちゃんが嫌だったら無理にいいのよ」

ディアンシーが生み出したピンクダイヤモンドを売り出せば相当な金額を得られるだろう。
数千万、数億、数十億ベリーまで値が張る可能性が十分にある。


ママは宝石よりお菓子が好きだが、大金を手に入れられるなら喜ぶだろう。
何より、稀少なダイヤモンドの美しさにも目を輝かせるに違いない。


『・・・プリンちゃん達のお役に立てるなら是非ディアンシーのピンクダイヤモンドを使って下さい』

「ディア」

「では部下に加工を命じ、私が包装しよう」

「えぇ!ペロス兄さんがやってくれるなら安心ね」

ユウナからディアンシーが生み出したピンクダイヤモンドの塊を受け取る。

目を見張るほど美しい。
神秘的な薄紅色の輝きが世界中の女性の心を虜にするだろう。


「ユウナの結婚式までにこの宝石が付いた指輪を用意をするよ。ペロリン♪」

そう言うと彼女は頬を赤らめていた。

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