１２月●日
　　


　　最近、シエルが元気ないです
　　
　　よーーーく見ないと判らないんだけど
　　
　　きっとマダムの事が原因だと思います
　　
　　でもそれって、私が色々言うのはダメだと思います
　　
　　だからシエルがしてくれたように
　　
　　私は黙ってシエルが元気になるの待ってるけど･･･
　　
　　けど･･･私はテイカーの所に行ったけど
　　
　　シエルはココが自分の家だから、どこにも行けなくて･･･
　　
　　うーん･･･
　　
　　
　　








　　
　　
『どうしたら良いのかなぁ･･･』

ハァ、とため息を付いて***は日記をサイドテーブルの引き出しにしまう。
どうやら***の問題が解決した後、シエル自身が抱え込んでいたものが少し溢れているようだった。
ふとした瞬間に現れる、シエルの辛そうな顔が***はずっと気になっていた。

だけどこんな時、どうすればいいのか***は知らない。
知らないと言うよりは判らない。だけど･･･

シエルには下手な慰めの言葉は要らない―･･･

これだけは判っていた。


『こんな時は･･･』

付き合いが長い人に聞いてみるのが一番。

そう判断して、***は治ったばかりの足で元気に歩き出す。

･･･その予定だった。



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