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(2/6)

しばらくして落ち着いた***は事の流れを話してくれた。
要は屋敷内を勝手に歩き回って(メイリンの勘違いで)迷子になったらしい。

「…セバスチャン、***の事は伝えなかったのか?」
「伝えましたよ、坊ちゃんの服を着たお嬢様が屋敷にいらっしゃる、と
 一応名前も伝えましたが…あの様子だと抜けていたようですね」
「ちっ」

全く、この家の使用人の連中は…

「***、セバスチャンに何か作ってもらえ」
『いいの?』
「大方朝から何も食べていないはずだろう?」
『う、うん』

―ちょっとハム貰ったんだけどな
なんて思ったけど、***はあえて口に出さない。

「こんな時間だ、ケーキとかパフェとか良いな」
『……え?』
「甘い物は坊ちゃんの食べたい物では?さっき食事を召し上がったばっかりでしょう?」

坊ちゃんの言う事は気にしないで好きな物を申し付けて下さいね、と言いながらセバスチャンは***を連れて行ってしまった。

「…チッ」

何か甘い物が食べたかったシエルは2回目の舌打ちが部屋に響いた。



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