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〜〜♪〜♪〜〜♪♪
しばらく歩いていると何処からか鼻歌が聞こえてきた。
音源を辿り、***がたどり着いたのは洗濯室。
そこでは一人の家女中が洗濯をしていたのだが……
明らかに洗剤の量がおかしい
洗濯なんてした事が無い***の目からしても、おかしいと感じるほど。
どれだけいれるんだ、と言いたくなるほど山盛りの洗剤を使っている。
『あのっ…』
「〜♪♪」
呼びかけても返事はなく、***はもう一度声を大きくして、呼びかけた。
『あのっ!!』
「!?あ、あんた誰ですだ!!ま、まさか泥棒だ!?」
『ぇ?…ち、違います!昨日からココに…っ!?』
話も聞かず、目の前で洗剤(箱から手掴み)を投げ掛けようとする家女中。
その姿に砂を掴み鬼のような形相で迫り来る老婆が何故か***の脳裏を過ぎった。
「こ、ここには金目の物なんかないですだ!」
『だ、だからっ……わぁぁ!!』
投げられた洗剤を避けようと***は床を蹴り……
空中で一回転
何ごとも無く着地した***とは正反対に、目の前の出来事に呆然とする家女中。
『…あ、今のうちに…』
何も悪い事して無いのに…ブツブツ呟きながら、***は急いで洗濯室を後にした。
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