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何一つ嘘の無い調査報告

"人間には"不可能な事件

それ故、茶番で終わってしまった調査

人間でも、悪魔でもない犯人

そして偶然?犯人を知ってしまった***…

なのに彼女を連れて来たのは、目の届く所で守る為





……だけどシエルは1つ知らなかった。






「言わなくて宜しかったのですか?」
『私が狙われているって?』

突如セバスチャンに尋ねられ、キョトンとしながら***は答える。

「はい」
『あー、一応…事件とは関係ないですから』

少し困ったように笑う***に、セバスチャンは眉間に皺を寄せた。

普通なら人が相手ではないのだから、誰かに助けを求めるのではないか?

そんなセバスチャンの考えを見透かしたように、***は慌てて言葉を付け足す。

『今シエルは切り裂きジャックの事で頭がいっぱい
 なのに私の事が入ったら、集中できなくなるでしょ?』
「しかし…」

それでも納得した表情を見せないセバスチャンに、***は小さく息を吐いた。

『それに"仕事中に余計な事考えると、怪我しちゃうよ?"
 …って昔、誰かにそう言われました』
「…」
『だからシエルにはジャックの事だけ考えて貰わないと!』

私も狙われたら出来るだけ逃げますっ!と***は小さくガッツポーズを取る。

「***様…」

何かセバスチャンが言いかけるが、それは突如響いた叫び声によって、かき消された。



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