no title | ナノ


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***の部屋にて。


「…怖がらせるつもりは無かったんですけどねぇ」

そう言いながらセバスチャンは鼻を啜る***の頭を撫でてやる。
最初素直に説明していた***だが、途中から涙混じりになってしまっていた。

『っすん、だって…怒られるって…おも、思った…です』

涙で濡れてしまった袖口を握りながら、***は途切れ途切れに答える。
その言葉にセバスチャンは口許を緩め、真っ直ぐ***と向き合った。

「良いですか?確かにチョコを取ったのは悪い事です
 でも***様は謝ろうとしてらっしゃる
 ですから私は怒りませんよ」
『…ほんと?』
「えぇ。私は嘘はつきません
 ですから、そろそろ泣き止んでくれませんか?」

折角のおやつが待っていますし、と付け加えれば、***は慌てて泣くのを止めた。










(泣いているのを慰めるセバスが書きたかっただけです)
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