落ちた先は蒼 | ナノ
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俺が生まれたのは、平成の世です。平成って言うのは年号で、1989年から始まりました。

家族は5つ離れた妹が1人。俺が言うのもなんだけど、可愛い子だと思います。

両親は俺が14歳のときに事故で亡くなりました。

それから俺達兄妹は両親の会社を引き継いだ親戚の世話になる事になりました。


・・・中学、高校・・・そう、ですね・・・。

一応言うならば、同じ年齢の人間が集まって、教育を受ける場所です。

俺がいた世の中は、子どもは教育を受ける権利を持っていて、親は子どもに教育を受けさせる義務がありましたから。

あ、無いんですよ。階級差別。・・・皆無、とは言えませんが。基本的には皆平等です。


話、反れましたね。

えぇと俺は2年前、大学に進学しました。大学も中学・高校のようなところです。

違うのは、中学・高校が様々なことを広く浅く学ぶのに対して、大学は専門的なことを学ぶんです。

それで俺は、野菜を作る・・・農業に興味があったので、農業科に進みました。

主に良い野菜が育つようにと、新しい肥料を作ることを専門にしていました。

楽しいところでしたよ、ただ自宅から遠いので部屋を借りないと行けないのが唯一の不満でしたけど。

えーっとそれから・・・そうだ、どうして俺がココに来たかっていう話。

妹が近くの夏祭りに一緒に行こう、と連絡をくれたんです。可愛い妹の頼みだから、断われないじゃないですか。

でも新幹線・・・あ、電気で動く鉄?の乗り物です。電気・・・は雷を人為的に作ったものだと思って置いてください。俺も日常に溶け込みすぎて詳しくは判らないので・・・。

とにかくその新幹線が遅れて、俺はこの荷物を抱えたまま、夏祭りに行く羽目になったんです。

その夏祭りですけど、最後にくじ引きがあるんです。それで俺の持ってたくじの番号が呼ばれて、俺は壇上に登ったんです。

その場を取り仕切る人に「おめでとう!」って言われて、気付いたら真っ白なところにいました。

上下左右一面の白、奥行きも高さも判らない不思議な空間に。

そこで


―おかえりなさい!

―やっと戻ってきた!!

―****が戻ってきたんだ!もう北は大丈夫だね!



って・・・頭に直接響く声でそう言われたんです。

一体俺が何なのかは聞き取れないまま、気がついたら山の中で倒れてて、いつきちゃんに保護されたんです。

ココが戦国乱世だと言うのは、そのときに知りました。

後は・・・その・・・そちらのお殿様に・・・ココに連れて、こられたんです・・・。

でー・・・成実にはもう見せたんですけど、このリュックの中に俺がいた時代の機械・・・カラクリ、ですか?が入ってます。

何がどんな機械なのかは成実に後で聞いてください。

えっと・・・これで俺の話はお終いです。


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