僕の花嫁



※聖川様のキャラが崩壊してます。ご注意ください。







「お姉ちゃんはお兄ちゃまのお嫁さんになるの?」

その時、思わず茶を噴き出してしまうという礼儀の欠片もない俺の行動を責めないでいただきたい。
大きな目をくりくりとハルに向けてキラキラと答えを待つ真衣は本当に可愛らしい。
相対して突然の質問に顔を赤く染めワタワタするハルも、それはもう可愛らしかった。
それはそうと妹よ、何故おにいちゃんではなく直接ハルに問うんだ。

どう答えるべきかを悩んでいるのか、ハルがチラリとこちらを窺う。
ここは男として助け船を出さぬわけにはいくまい。
さて、どうするか。
四ノ宮のようにふわりと笑って「そうですよぉ。真衣のお義姉ちゃんになるんです」と言うか、神宮寺のように「世界中のどんなレディよりも素敵なハニーがお嫁さんとは、俺は幸せ者だね」と甘く囁くか。

ああ、今更だか、俺はかなり混乱している。

四ノ宮ならともかく、何故神宮寺を参考にしたんだ。無理に決まっている。
だがどちらにせよ辿り着く答えは同じだった。

「……そうだな。いずれは」

この曖昧な答えが真衣にはわからなかったようで、不思議そうに首を傾げる。
しかしハルには十分伝わったらしい。
先程よりも真っ赤になり、口をパクパクと開閉していて、なんとも言えない愛しさが込み上げてきた。
今すぐこの手で抱きしめたいが、真衣がいる前でそのようなことはできない。
俺は自分に我慢を強いるよう、ぐっと拳を握った。



君は未来の花嫁さん







2010/08/02
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