プレゼントは?



「真田先生の欲しいものってなんですか?」
「男らしさ!」

翌日に控えた真田先生の誕生日。
プレゼントに悩む私の突然の問いにも関わらず、真田先生は即答した。

「男らしさ……ですか?」

思いもよらぬ回答に驚いた私は、つい鸚鵡返しに言葉を発してしまう。
きっと間抜けな顔をしていただろう。
しかし真田先生はそんなこと気にもせず、

「そ!クールで格好よくて男らしい大人が俺の目標だからね。たとえば、そう、二階堂先輩のような………」

と拳をギュッと握り、熱く語りだした。
自分がどうなりたいかというよりは、二階堂先生がいかに素晴らしいかについて。
それはもう、熱く。

翼くんに頼んで二階堂先生のようになれる薬でも作ってもらおうかしら、と一瞬考えたが止めた。
真田先生は今のままでも十分格好よくて男らしいのだから。

そんな彼を、好きなのだから。


「え〜と、他に何かないですか?」

さすがに『男らしさ』を誕生日プレゼントにするわけにはいかない私は、もう一度尋ねてみた。
すると今度は少し躊躇うかのように「あるよ」と言う。

「なんですか?」

今度こそ参考になるかもしれない。
そう思った私は身を乗り出していた。
真田先生は驚いて、でもすぐに照れたように微笑んで。

「君だよ。南先生」




プレゼントはお持ち帰りですか?







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一日遅れのハピバ!


2007/07/26
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