いきる



もう終わったと思ったんだ。

だってあの状況で助かるなんて、そんなの奇跡だろ?
でもその奇跡が起こっちまった。
あ〜あ。死ぬ気満々だったのにな。
まさか庵さんが敵側にいて、しかも俺を助けてくれるなんて。普通思わないじゃん。
いくら花柳館で(正確には香久夜楼か)寝食共にしたとはいえ、敵になったら情け無用。武士失格。


でもそういう考えってもう古いのかな。
時代に遅れてる?
そりゃそうか。逆らって戦ってたんだもんな。


でも今では庵さんに感謝してるよ。
だって君にまた逢えた。
手つないで抱き合って口づけて。
死んでたらこんなことできないもんな。
あの時はそれすら覚悟してたつもりだったけど、今思うと、すっげー恐いよ。


もう絶対離さないからな。
君がいないなんて考えられないし、考えたくもないから。
死ぬまでずっと一緒さ。

あぁ俺、今幸せだよ。
きっとこれからも。




生きているってスバラシイ!







2007/12/10
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