君とお昼寝



いい天気だから、こんな日は道場で稽古するより、外出て散歩したほうがいいと思うんだ。

ということで、俺は相棒を探していた。
いつもなら相馬が快く(嫌々)付き合ってくれるんだけど、今日は生憎留守。
なら倫ちゃんを誘おうと思ったわけなんだけど、なかなか見つからない。
倫ちゃんのことだから、絶対道場にいると思ったのに……

部屋にもいない。
炊事場にもいない。
どこに行ったんだ?
もしかして出掛けちゃったかな?

おこうさんに尋ねると、クスクスと笑って。

「あぁ、じゃあ、あそこじゃないかしら」





なるほど、これは気持ちいいに違いない。
目の前で無防備な姿をさらしている彼女は、本当に気持ち良さそうに眠っている。
屋根の上だってのに、よく眠れるな。落ちたらどうすんの。とかいろいろ思ったけど、俺もごろんと横になるとわかった。
ぽかぽかと降り注ぐ陽気が、見事に眠気を誘ってくる。
絶好の昼寝場所だ。
干される布団って、こんな気分なのかな。

「う…ん……」

倫ちゃんの小さな声が聞こえ、ハッとした。
ちょっと焦ったけど、何もやましいことをしているわけじゃないんだ、焦る必要はない。

さっきのはただの寝言だったみたいで、倫ちゃんは相変わらずスヤスヤと眠る。

天気がよい日は散歩!って思ってたけど、



きみの隣でお昼寝



ってのもいいかもね。







2007/11/28
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