「はいフィンクス、あーん」

「なっテメ、あーんとか言ってんじゃねぇよ、飯くらい自分で食うっつーの」

「えー、だって口の端にごはん粒ついてるじゃない」

「あ?どこだよ」

「わたしが取ってあげ…」

「うっっっぜえーー」




わたしがフィンクスとラブラブランチタイムを楽しんでいたら、シャルが邪魔をしてきた。さっきまで、大人しく新聞を読んでいたくせに。



「うぜーって何よ」

「アジトでピンクい空気出すの止めてくれる?せめて部屋行ってよ、うっとうしいなあ」

「うっとうしいとかひどいよ!ただのスキンシップじゃん」

「おいハニー、シャル昨日彼女にふられたからあんまつっこむとキレるぜ」

「あ!そっか彼女いないから…ごめんねシャル」

「…ていうかあんな女こっちから願い下げだから。オレみたいにかっこよくて頭よくて爽やかな王子さまフェイスの美青年にはあんなの釣り合わないし」

「いかにもふられた男って感じの言葉ね」

「王道だな」

「もーーーマジでウザいこの人達ー」



シャルは新聞を机に投げ出し、ソファーに埋もれるように寝転がってしまった。可哀想に。わたし達はせめてもの優しさのつもりで、フィンクスの部屋に移動した。







「はいフィンクス、あーん」

「お、おう」

「あれ、フィンクス、照れてる?さっきは強気だったのに」

「いーからくれよ」

「はいはい、あーん」


わたしが箸をフィンクスの口元に運ぶと、フィンクスは大人しくそれを食べた。わかると思うけど、フィンクスはツンデレだ。かわいすぎる。もうフィンクス大好き。ほんと好き。愛してる。



「お前今なんか恥ずかしいこと考えてるだろ」

「えっどうしてわかったの?」

「…ハニーのことだからだろーが」

「フィンクス…!」



照れながら言うフィンクスに抱きつくと、フィンクスはしっかり受け止めてくれた。ああもうかっこいい。それにかわいい。フィンクスほど素敵な男性ってきっとこの世にはいないんじゃないかしら?うん、いないわ。


「フィンクスあのね」

「あ?」

「大好きよ、愛してる」

「なっ…お、オレもに決まってんだろ」



ああ、もうだめだわ、わたしの中はフィンクスでいっぱいで今にも破裂しそう。







ショッキングピンク・アフタヌーン

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