「お、富松、丁度いいとこに!学園の塀を直すの手伝ってくれないか?」

「え、あ、はい、」

「食満先輩スト〜ップ!富松くん、こっち手伝ってくれない?屋根の修理なんだけど、塀より範囲が広くて」

「あ、ええと…」

「終わったらお団子奢ってあげるから!」

「わかりました」

「富松お前!」

「ひい!」

「食満先輩こわーい!富松くん早くおいで!」

「ハニーせんぱ〜い、僕もお手伝いするから、お団子屋さん連れてって下さぁ〜い」

「あ、しんべヱくん!手伝ってくれるの?ありがとう!」

「ハニー先輩、僕も僕も〜!」

「ほんと?ありがとう喜三太くん!」

「ちょっ、お前ら…!」

「早く終わらせて、食満先輩抜きでお団子食べに行こうね!この前雷蔵に、おいしいお店を教えてもらったの」

「はーい、ハニー先輩!」

「な、なあ、塀が終わったら俺も手伝ってやるから、そういう寂しいこと言うなよ、な?」

「ジャンケンで勝ったからって、きつい方の仕事を女の子に押し付ける食満先輩の声なんて、聞こえません」




寂しい少年




(あ…ハニー先輩達、屋根の修理ですか…?)

(あ、平太く(平太!お前は塀の修理を手伝ってくれるよな?!団子を食わせてやるから!)

(ひい…!ぼ、僕、ハニー先輩の方がいいです…)

(平太あああああ!)



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