夢を見た。
『…ねぇ』
「…」
『…………ねぇ』
「……うん?」
『ぼうけんはすき?』
「…だれ?」
『ぼうけんは、すき?』
「…そうだな、好き、かな」
『それじゃあ、こっちにおいで』
「…へ?」
『だいじょうぶ、きみはひとりじゃないよ…』
「いや、あの…!」
突然視界が真っ白に光り、わたしは耐え切れずに目を閉じた。
そして次に目を開いたとき、わたしは。
「知らない街にいたの!赤いレンガのお家がいっぱいで可愛い街」
「それ、お前の今日の夢、だよな?」
「うん、そう。変な夢だったし、なんでかハッキリ覚えてるんだよね」
「それ、多分同じようなの、俺も見た…」
「え?!」
「俺も!声だけ聞こえて、気付いたら急に街にいた!」
「お、お、オレも!」
「あのー、俺もなんだけど」
「うそー!」
「浜田お前、仲間外れが嫌で嘘言ってね?」
「言ってねぇって!」
「でもさ、冒険ってなんだったんだろうね」
「冒険する前に起きたもんな」
「ちょっと気になる!」
『それじゃあ、つづきをしよう』
「?!」
突然視界が真っ白に光り、わたし達は耐え切れずに目を閉じた。
そして次に目を開いたとき、わたし達は。
『ようこそ。さあ、ぼうけんのはじまりだよ』