「お、チョコもあんじゃねーか!」

周辺のスナック菓子をあらかた食べ終えた綱海さんは、赤いパッケージの箱を手に取った。

「これ美味いよな!」
「あ、わたしも好きです!でもちょっと高いんですよね」
「そりゃーお前、小技だからな!技術科とかじゃねーの?」
「はい?」

こわざ。一体どういうことだろう。技術科とか美容院とかでしか聞いたことない。わたしがいろいろ考えを巡らせていたら、豪炎寺くんが綱海さんの持っていた箱をひょいっと奪った。

「綱海。これは小枝だ」
「は?こえだ?」
「技は手偏だ。これは木偏だろ」

ああ!そういう意味の間違いだったのか!と今更納得した。しかし豪炎寺くんの冷静なツッコミもなんだかグサッとくる。でもそこは海のようにフリーダムな綱海さん。全く気にしていない。

「あ!本当だな!ずっとコワザだと思ってたぜ!」
「小枝を模したチョコだからコエダなんだろうな」
「そうかー、俺ずっと、なんかの技を効かせたチョコだと思ってたわ。新たな発見だな」

それどころか、楽しそうな綱海さん。本当に変な人。最近のわたしは綱海さんに興味津々だ。わたしも大概、変な人。

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -