電話越しの声(ホウエントリオ)


『エメラルド君、申し訳ないんだけど、ルビー君にセレビィの事について詳しく聞いておいてくれないかしら?』

2分前、電話でクリスタルさんからそう言われたオレは、頼みを快く引き受けてルビーに電話をかけた。

トゥルルルル、トゥルルルル、トゥル『はい、もしもし』
「あ、ルビーか?エメラルドだけど…」
『やぁ、エメラルド!!元気にしてたかい??』
「あ、あぁ…。あのさ、ちょっと聞きたいことg『ぁ…っ!』


え?
何、今の声。
サファイアの声…だよな??
なんか、すっげぇエロかったんだけど…。

「な…なぁ、今のなn『ぁっ!!ルビー、そこ…っ!!』
『ここかい?』
『ぅん…。ぁ…気持ちよかぁ…』

「…」

オレは、思わず固まってしまった。
時計を見る。
うん、まだ14時過ぎだ。


真昼間カラ何シテンダ、コイツラ。


ポケギア片手に、オレの思考は停止した。

『ぃたっ!!』

サファイアの叫び声で、ハッと我に返った。


あれ?オレ何で電話したんだっけ…?

思い出そうとしていると、ルビーは、オレが耳を疑うような言葉を発した。

『ごめん、サファイア!ちょっと奥に入れ過ぎちゃったみたい…』
え、奥?
コイツ、ポケギア片手に何やってんの?


『もぅ、優しくするっち言ったやんか!』
『分かったよ、今から気をつけるからっ!!』
『全く…!やるからには、ちゃんとやって欲しか!』
『ハイハイ…』


敢えて、聞くべきか。
オレは迷った揚げ句、思い切って聞いてみることにした。

「…あのさ、」
『あぁ、ゴメンよエメラルド。何だい?』


「お前ら、何やってんの??」


『え?何って…何が??』
「だ〜か〜ら〜っ!!今何してんのかって聞いてんの!!まさか真昼間からいかがわしいコトとかしてねぇだろうなぁっ!?電話越しにサファイアのエロい声が聞こえてんだよ!!」
『エロい声??…エメラルド、何か勘違いしてない??』
「へ?」
『ボク達、キミが想像しているようなコトをやってないよ』

は?

「え、じゃあ…?」
『耳掃除さ。ボクがサファイアの耳掃除をしてあげているの』

耳…掃除…

瞬間、オレは恥ずかしさで全身が熱くなるのを感じた。
なんというコトを想像していたんだ、オレは!!

嗚呼、穴があったら入りたい!!

いっそ、カビゴンの口の中に飛び込みたいっ!!!!

『ふふ、勘違いしてたでしょ??』
「〜っ!!///」
『しょうがないよ。キミも年頃の男の子だもんね。まぁ、このままキミが想像していたコトに洒落込んじゃってもいいんだけどね♪』
「は!?」
『ゃ…っ!ちょ、ルビー!!急に抱き着かんで!!』
『ヤーダ。可愛すぎるキミが悪い』
『やめ…っん…!!』

チュッチュッと電話越しに聞こえるリップ音。

何でそうなる??

『んっ…ふぁ、るび…っ』
『はぁ…っ…さてと、前菜はこれくらいにして…。エメラルド、また後で電話してね』

え、まさか…

『いただきます♪』

ブツッ…
ツーッ、ツーッ、ツーッ…


怒りでわなわなと震える手をなんとか動かして、通話を切った。


「お前ら…っ、





いちゃつくなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!」
























*****おまけ*****************

「あ、クリスタルさんに頼まれてたコト、聞きそびれちゃった…」

また、かけ直さなきゃ…。
嫌だけど…



はぁぁぁぁあ…


オレは大きな溜め息を一つつくと、疲れてその場に座り込んだ。



誰か、オレを助けてくれ…!!















 










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