ドキッボケだらけの七夕祭り!
 

「笹の葉さらさらー軒端に揺れるーお星様キラキラー」
「何で歌ってるんですか」
「あ、日吉君ジャマイカー」
「……もう、七夕は過ぎましたよね?二日程前に」
「……………だって」
「は?」
「管理人が七夕に気付いたの6日のテスト直前なんだよ…!?」
「ちょ、メタ発言止めてください!」
皆さん如何お過ごしでしょうか、日吉です。
金代さんに夕飯の品のおすそ分けに行ったら独り寂しく笹を部屋に飾っている金代さんがいました。
しかも歌った状態で。
相変わらず、訳が分からない人ですね。
まあゲームセンターで会ったときから分かってましたが。
「金代さん、短冊でも飾ったんですか」
「うん、今から飾るよ。あ、日吉君も飾る?」
「…いや、遠慮しときます」
七夕に跡部さんが用意した笹に飾りましたし。
「ええっ良いじゃんかー。ほら、忍足君も短冊書いてくれたんだよ?」
随分とある短冊の束を見せながら金代さんは言う。
…あの人、また書いてたんですか。
「何でそんなに枚数があるんですか、そんなに人数いませんよね?」
「失礼だな日吉君。…まあ、いないけど!」
「ですよね」
金代さんの手から短冊の束を取って見れば綺麗な字で書かれたものや大きな平仮名で書かれている短冊。
「何々…『桃城ともう一度全力で試合出来るように』『油断せずに全国優勝』『打倒手塚』『赤也が寝坊しないように』……へえ、いろいろ書かれてますね」
大体誰が書いたか分かりますね。
こっちの平仮名は……。
「『たこやき』『にく』『どくしゅいやや』『こしまえしょうぶや』………何処のお品書きですか」
しかも食べ物じゃないものまで混じってるんですけど。
「あ、あとこれもあるよ」
「は?ああ…これですか。『今年も絶頂!』『アホな先輩らがマトモになりますように』」
ツッコミが追い付かないんですが。
「ほら良いじゃんかー、日吉君も書こうよ」
「…一枚だけですよ」
「日吉君ツンデレー」
「怒りますよ」
「すいまそん」
何処かで聞いた謝罪に溜息を吐きながら俺は短冊に願いを書く。
『皆さんに下剋上』
「へー…日吉君ガンバ」
「そういう金代さんは何て書いたんですか」
「え、私?『国光君と生放送出来ますように』だけど」
「本人に頼めば良いじゃないですか」
「まあまあ良いではないかー」
笹に短冊を飾り始める金代さん。
「…手伝いますよ」
「ありがとう日吉君。マジデレぷまいでふ」
「ふざけてると手伝いませんよ」
「サーセン」



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