ノンブレス自己紹介が得意です
 

「あ、」
「あ」
待ち合わせ場所に行くと見覚えのあるイケメンがおりました。
「あれ、知り合いなんか二人とも」
首を傾げる忍足君。
その隣には金髪の人も立っていて興味津々な感じで私達を見てた。
「あーうん…?」
曖昧に返事をして私は忍足君を見た。
知り合いっていうかあれだよ、逆ナンから助けましたーなんて言える訳ないよね。
男の子ってそういうの嫌がるし。
実際近所の子がそうでした、…くっあのときのショックは今でも忘れないぜ……!
とまあ考え事もそこそこにと集まった全員を見回す。
忍足君に国光君、それから私に金髪君とイケメン君。
聞いてた話じゃ忍足君の従兄弟君だけだったんだけど…あれ、伝達ミス?
「とりあえず自己紹介しようよ」
うん、まずはそっからだよね。
名前知らないとか私勝手にあだ名付けちゃうよ?
「ああ、せやな。俺と手塚は平気やな?お互いテニス関係で知り合っとるし」
「うん、むしろ国光君は私のよ…ゲフンゲフン。えーと、とりあえず忍足君の従兄弟君は?」
「あ、俺やで」
パッと手を挙げながら言う従兄弟君(金髪君)。
てか今嫁って言いかけたらイケメン君にガン見されたんだけどどうすればいい。
「えーと、確か浪速のスピードスターだっけ?」
「おん、忍足謙也や。侑士と混じるやろうし名前でええで?」
「え、良いの?じゃあ謙也君って呼ぶよ」
「…そこは俺んことを名前で呼ばなアカンやろ」
「………え」
「そんなに嫌なんか」
忍足君に耳元で囁かれた。
あ、鳥肌が…。
「とりあえず侑士は離れへんと話が進まんのやけど」
「ああ、スマンスマン。嬢ちゃんの反応、面白いねん」
「あ、警察ですか?今目の前に丸眼鏡を掛けた変態がいるんですけど」
「ちょ、止めえや。何で通報してんねん」
「ジョークジョーク、んでそっちのいけめ…あ、いや包帯巻いたそこのイケメン」
「結局イケメン!?」
何てキレのあるツッコミだろう、これは忍足君のツッコミより遥かに高度なツッコミだよ謙也君……!
「あー…白石蔵ノ介や」
渋々だね白石君。
そんな風に言われると私もほら、からかいたくなるから止めれ。
「うん白石君だね、そんじゃあ私も自己紹介するよ。…ゴホン、ハロハロいえー。東京住まいの金代泉李でっす!最近の悩みはママンとパパンが喧嘩ップルなような気がしてきたことと見せ掛けていつまで経っても新婚みたいな仲の良さなことで好きな人(親友的な意味で)は国光君だよ!」
ノンブレスで言ったら白石君と謙也君がポカンとした。
忍足君はやっぱりみたいな顔してて国光君は嬉しそうな顔してるしね!
「泉李…!俺もお前が(親友的な意味で)好きだ」
「……え、何自分らそういう関係なん?」
「あー…謙也、あん二人は別に恋人同士とかやなくて親友なだけやから」
謙也君に何か言ってる忍足君をガン無視して私は国光君とハイタッチをした。
「あの手塚君がハイタッチやと………!?」
何か驚かれてるのは無視の方向で!
白石君の驚愕顔もイケメンだね!
「あ、それじゃあ東京巡りだっけ?行こうか」
「ああ、せやなあ。…ほら、謙也も白石も早うせんと迷子になるで」
「誰が迷子になるっちゅーねん!」
軌道修正して話を戻すと、忍足君が乗ってくれた。
…あれ、何か謙也君が忍足君に突っ掛かってる?
「あーはいはい、謙也は黙っとき」
謙也君を宥める白石君がお母さんに見えた。
これがオカン属性か……!
「国光君マジ白石君がオカンだよ!」
「そうだな。…大石と良い勝負だ」
「大石君もオカンなの?」
「ああ。青学の母と言われるくらいだ」
「そこまで!?」
え、まさかの大石君フラグ?



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