いや本当に普段開眼しない人の開眼って怖いんだよね
 

今日は待ちに待った真田君と会う日。
ああ、緊張するな…!
手塚君の友達ってことは真面目な人なんだろうな。
うん楽しみ楽しみ。
「手塚君、真田君とは何処で待ち合わせ?」
「真田はこの先の噴水のある広場で待っている筈だ」
真田君かー…見た目どんな感じなんだろ。
ちょっとドキドキしながら待ち合わせ場所に着くと見覚えのある人がいた。
……え、何で柳君と弦ちゃんがいるの?
ちょ、ちょっと待って、何故だ。
百歩譲って柳君はいいとし…あ、嘘です。
むしろどっちがいても無理だった…!
弦ちゃんには平手打ち(柳君情報)受けそうだし、柳君は開眼される…!
「ああああああああ、あのさ手塚君私用事が…」
「久しぶりだな、手塚」
あ、見つかった…。
とりあえず手塚君の後ろに隠れて様子を窺うことにした。
…だって怖いじゃんか!
「ああ、久しぶりだな真田」
…………え?
弦ちゃんが、真田…真田弦一郎?
ああ、うん…まあそうだよね。
こんな名前の人滅多にいないよね多分。
…あー帰りたい!
「柳も来ていたのか」
「ああ、俺も手塚と話がしたくてな。弦一郎に無理を言って来た。すまなかったな、邪魔をして」
「いや、平気だ。それに今日は友人が会いたいと言っていたので会うことになったのだからな」
…いきなり私の存在を匂わせるのを止めて手塚君!
「ほう、俺と…何処におるのだ」
あああ、やばい!
平手打ちは嫌なんだけど…っ。
「はじめまして、刹です」
咄嗟に声を変えて名乗ってみた。
…見た目も引っ越す前より髪も長くなったし、ばれなきゃいいけど。
「…金代か?」
ですよねー。
ものの二秒でばれました。


















「金代は立海にいたのか」
「うん、親の仕事の関係で東京に来たんだけど…」
とりあえずその場じゃなんだからとファミレスに移動してきて席につく。
……何コレ四者面談?
隣に座る手塚君が私のパパンで弦ちゃんと柳君がせんせ…ごめんなさい何も考えてませんだから柳君開眼しないでえぇぇぇ!
あ、あと何か平手打ちについてはとりあえず回避出来たっぽいよ。
手塚君マジかっこいい。
「…久しぶりだな、金代」
「うん久しぶりー元気だった?弦ちゃん」
調度水を飲んでた手塚君が噎せた。
…え、何故に?
「たわけ、弦ちゃんは止めろと言っているだろう!」
「ええっだって似合ってるよ?」
「クッ…」
「良いじゃないか、弦ちゃん」
「ブルータスお前もか」
柳君の言葉にそう言って額を抑えた弦ちゃん。
…良いことあるよそのうち!
「……金代、俺のことも名前で呼んでくれないか?」
「い、いきなりどうしたの手塚君」
唐突に何か言われた。
…ま、まさか!
弦ちゃんは名前なのに何で親友の自分は苗字なんだってことですね分かります。
手塚君…いや国光君にきゅんと来た。
「おけおけ把握した、任せとけ国光君!」
「ありがとう泉李」
「!?」
あああ国光君から名前呼ばれた…!
どうしよう真面目に嬉しいんだけど!
国光君から名前を呼ばれる人とか滅多にいないよね、絶対!
もう幸せすぐる。
「自己紹介って、これ必要…なのか?何か互いに名前知ってるし」
「いや、先程刹だと言わなかったか?改めてその辺りも含めて自己紹介をしたいのだが」
「えー…めんど……くないよね!さー自己紹介しよっかーはっはっは」
もう柳君が本当に怖い!



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