コラボ何があった
 

「あ、」
「どうかしたか、金代」
「いやさ、よく考えたら私手塚君以外にこの学校で親しい人ってあんまりいないんだよね」
そう、私話す人はいるけど特別仲良いって人真面目にいないんです。
これが、根暗というやつか。
いや違うねきっと、だって私目茶苦茶テンション高いっ娘だもん。
まさかそんな根暗とか思われてないよ、…あれでもどうなんだろう。
私そういえば学校では猫被ってる、五匹くらい。
…………。
「手塚君、友達紹介してください」
とりあえず隣にいた手塚君にきっちり90°頭下げてみた。
「金代!?」
うんその反応正解だわ、ここ何て言ったって学校の廊下だし。
だけど友達欲しい。
欲しいんです、特に可愛い女の子とかオタク友達がっ!
猫被んなきゃいけない相手はNGです。
だって面倒だからね、何で友達に対して猫を被らなきゃならんのですよ。
「とりあえず金代、顔を上げてくれ…」
あ、ごめんよ手塚君。
ちょいと自分の世界にトリップ☆してた。
…星うぜえぇぇぇ!
ごめん自分で言っててキモかったんだ。
……あ、顔上げないと。
「その、友人だったか?俺の友人というとテニス部繋がりになるのだが」
「テニス部…え、ってことはまたイケメンか!」
テニス部=イケメンな方程式が私の中で出来つつあるんですよ手塚君。
どうしようこんなにも困ることがあったんだね…。
イケメンは目の保養にいいけど、近くにいると私が溶ける。
腐女子だって言ってもそこまで腐ってる訳じゃないんだ…ていうか手塚君と話すようになってきてから腐女子から離れて来てるし。
何か、腐っててサーセンみたいな感じで。
うーん…私の今までの腐女子歴は何だったんだろうね。
とにかく私はイケメンと話すと溶けるよ、手塚君とは仲良くなってから慣れたけど…。
忍足君や日吉君も慣れた。
いや忍足君はもう丸眼鏡だから良いやって思ったら平気になったよ、やったね!
「手塚君、ちなみにそれって誰なの?」
「…真田と言うのだが」
「へー…真田君か。何かあれだね、真田っていうと『お館様ー!』って叫びたくなるよね」
「俺はならない」
うんだよね!
知ってたさ、手塚君のキャラじゃないってことくらい…!
「じゃあ今度3人でカラオケか何か行く?その真田君と話してみたいし」
手塚君の友達ってことはゲームも上手そうだよね!
「ああ…しかし、真田は俺以上に歌を歌わないからな…」
「え、手塚君でも結構歌ってるじゃん」
ただ一つ気になったのは三回くらいコラボで昔の歌歌ってたことがあったときだよね。
『バナナの涙』と『象さんのすきゃんてぃ』と『淋しい熱帯魚』だっけ。
しかも同じ人と歌ってたからね。
尚且つ『淋しい熱帯魚』はダンス付きだった。
…コメントがあのときは凄かったな。
【ちょw零自重ww】
【何があったしww】
【曲の選択が神www】
とかなってたからね。
正直私も腹筋崩壊するくらい笑わせてもらいました。
そのときのもう一人が誰だかは忘れちゃったけど、何か声に聞き覚えがあったんだよね…何処でだろう。
「じゃあ今度向こうの都合が合う日を聞いてみないとね!」
「ああ、今夜連絡を入れておこう」
「うん、お願いします。あ、あとこれお土産ー」
ちょっとお買い物行ってきたから買ってみた。
マイクに掛けるカバーだけど消耗品だから調度いいかと思った、けど…余計なことしちゃった感がバリバリする。
「良いのか?」
「うん、何か特売だったから」
そうなんです、カバー安かったんだよね何でかは知らないけど。
ノイズなんかも抑えられるから便利なんですイエイ。
「ありがたく使わせてもらう」
そう言って口元だけで笑った手塚君にきゅんと来た。
流石手塚君そこに痺れる憧れるぅ!



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