くにBdestiny
 

「手塚くーん!」
久々に会った気がする!
一昨日会ったばっかだけどこの二日間濃かったんだ…!
ほら、忍足君とか日吉君とか柳君とか…あと逆ナンされてた人とかね!
いやあ気のせいか最近イケメンとしか話していない気がする。
パパンやママンも美人さんだからね、うん…私は何か普通だけど。
あれか、両方が美人だから逆に普通なのか。
調和を取ろうぜってことか。
「金代、どうかしたか?」
「え、ああ…大丈夫。何だか自分の価値観について考えてただけだから!」
「そうか?ならば、いいが…その、俺は金代といると嬉しい」
ごめん手塚君、別に手塚君を困らせたかった訳じゃないから!
ていうか勘違いしてる…だがその言葉は素直に嬉しいよ。
「そういえば手塚君て、あまりwwとか使わないよね。何で?」
「そう言う金代こそ使わないと思うが」
「流石に自重って言葉を知ってるからね…前そのせいで大変だったし」
そう、主に弦ちゃん関係でね!
普通に『テラワロスw』とか言ってたからね、弦ちゃんもたまに言うようになるくらいには使ってたから。
…ああ、でも弦ちゃんが友達とかの前で言ってたら可哀相だなうん。
てか弦ちゃんが『テラワロスw』とか言ったら腹筋崩壊するんじゃね?
……はい、初めて弦ちゃんが『テラワロスw』言ったとき爆笑し過ぎて怒られました。
しかも正座で説教っていうね!
マジ怖かった。
「金代、」
「え、ああ…どうしたの?何か私した?」
「いや、気分が優れないなら家まで送るが」
「いやいや、全然バリバリ元気だよ私は!何てったって泉李ちゃんだからね!」
「…そうか」
あ、今手塚君がちっさい子を見守るような目をした!
…私、そんなに小さいの?
「あ、それでさ。ma〇netのことなんだけどさ」
「アレンジは財前がやってくれることになったからな。とりあえず俺の歌い方に金代が合わせられるようにしないといけないな」
「うん、だからさ通常のを歌って財前君に送ったらどうだろう。それを踏まえた上でアレンジしてもらえれば歌いやすいし」
「成る程、」
納得したような声を出して手塚君は歌詞カードを見た。
…相変わらずかっこいいですね!
あ、ちなみに現在地は手塚君のお家です。
私の家は今ママンがいるのさ…!
手塚君の人生を守る為、今日は家に呼べなかったんだ。
だってママン変なとこズレてるし。
私がマイク欲しいって言ったら次の日にトイレットペーパーの芯と丸めた新聞紙で作ったマイク渡してきたからね。
何処の幼稚園だよ。
それにママン面食いだし。
手塚君連れて行ったら面倒なことが起きる…!
「あ、それからこの間『〇-〇』さんに会ったよ」
録音の準備をしてたらふと思い出したことを告げたら手塚君はガシャンと器材を落とした。
……え、何?
「『〇-〇』に、会ったのか?」
「う、うん…そうだけど」
あれ、何か手塚君が複雑そうな顔してる。
何でだ。
「……あいつに何かされそうになったら連絡を入れてくれ」
あ、知り合い…なの?
でもタイプ違うよね、手塚君と忍足君て。
「あーうん、分かった」
とりあえず頷いておいた。



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