鬼畜達が集まった?
 

「私の周りって鬼畜が集まって来るの?それとも私が鬼畜が集まって来る何かを出してるの?」
「落ち着け、金代」
「大丈夫落ち着いてるよ」
はい全然落ち着いてないけどね!
財前君のレッスンは厳しかった。
危うく何か別の世界に飛んじゃうかと思ったよ。
もう既に飛び掛かってたし。
向こうの方から「山の男は何でも知ってるて言ってた。おじいちゃんの嘘つき!」って聞こえてきたからね。
マジ怖い。
べ、別に低燃費少女なんかじゃないんだからねっ!
なんて現実逃避しながら私は机に倒れ伏した。
「金代、大丈夫か?」
「……もう駄目、」
何が駄目って喉が。
ずっと歌いっぱなしだったからね。
…何で手塚君平気なんだろう。
手塚マジック?
「あ、喉辛いんでしたら炭酸あるんで」
「なんて鬼畜!?」
どうしよう何か財前君がさっきからSなんだけど。
「冗談ですわ、はい緑茶」
…あ、冗談か。
何かもう財前君がSに見えて仕方ないようん。
「ありがとう財前君」
「まあ、目上の人に思い切り罵倒してしまったんで」
意外と律儀だ…!
何か感動だよ、私の周りって目上を敬う人いないから。
あ、手塚君は目上を敬ってるけど何かこう…スルーの方向でお願いします。
「そういえば誰がによ動にアップする?」
「普通は俺がアップすると思いますよ、動画の方も作ってはりますし」
「準備いいね財前君。エスパー?」
「まさか。エスパーとかあの頭痛い先輩だけにしてくれません?」
誰だろう頭痛い先輩って。
財前君2年生だから3年生だよね、……でもOBの可能性もあるよね。
あああ聞きたい、聞きたいけど聞いたらなんかいけない気がする。
これがジレンマか…!
「……金代、全て口から出ている」
「え、うそん。ちょっと止めてよ手塚君。早く言ってよ恥ずかしい」
「言うときますけど、手塚さんさっきから話し掛けてましたよ」
ナンテコッタイ。
じゃあ私は手塚君をずっと無視していたのか……これはもう腹切るしかないよね。
「手塚君、ごめん」
「構わない、それから財前に聞きたいことがある」
手塚君は私に断りを入れてから財前君とテニスの話をし始めた。
……うん、テニス全く分かりません。
しょうがないよね私カバディ派だし。
いやカバディ知らないけど。
暫く携帯をいじろうかと開くと何件かメールが来ていた。
迷惑メール多っ!
次々と削除していくと、見慣れた差出人。
…何か、出たら面倒な気がする。
果てしなく面倒な気がする。
でも出ないといけないからとりあえずメールを開いてみた。
……何だ、卵買って来てメールか、焦って損し………えええ?
いやいや、何で私をパシろうとしてるのさ。
他の家まで卵持って行くほど暇じゃないよ私は!
強いて言うならメイトでグッズ買ってくれるなら喜んで行きます。
主にクリアファイルとかクリアファイルとかクリアファイルを!
え、クリアファイルしかない?
クリアファイル(不和の惑星)とクリアファイル(サドスティク・エレジー)とクリアファイル((戦国BASA〇A)だよJK。
あ、あと薄桜鬼も捨て難い。
斎藤さんラブ!
…とにかく返事返さないと駄目か。
『だが断る』



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