新幹線なう
 

【新幹線なう】
つぶやいたーで呟くと直ぐにツイートされる。
「手塚君、財前君からツイート来たよ」
「そうか、何と言っている?」
「【直前になったら知らせてください、迎えに行くんで】……だってさ」
「そうか」
あ、他の人からもツイート来た。
【む、何処に出掛けるのか聞いても構わないか?】
【大阪です(`∇´)ゝ】
【大阪やったら俺の故郷やなぁ…楽しんできぃや〇-〇ノ】
【ありがとうございます(^∀^)ノ】
カチカチと返事をし、携帯を閉じると調度音楽を聞いていたらしい手塚君がこちらを向いた。
「何聞いてる?」
「この間発表されたボカロの新曲だ」
「私も聞くー、片耳貸して貸して」
イヤホンを片方借りて耳に装着した。
…お、このイヤホンいいやつだ。
凄い音がクリア。
どこのメーカーか聞かなきゃな…。
なんて考えながら曲を聞く。
結構好きな曲調だな。
「これ、次歌うの?」
「ああ、そのつもりだ」
「私もこれ歌おっかな」
「あとこの曲もなかなか良いと思わないか?」
「あ、本当だ。…どっち歌うか迷うなー」
改めて思うけど手塚君のセンス良いよね。歌ってみたでも自分の歌い方に合うように歌ったり…。
アレンジもときどきしてるみたいだし。
「そういえば手塚君、歌ってみたのアレンジってどうやってるの?」
「…いや、アレンジは知人にしてもらっている」
「え、マジで?財前君じゃなくて?」
「ああ、財前ではないな」
……誰なんだろう、もしかして不和の惑星を譲ってくれた人とか?
まっさかーある訳ないよねうん。
だってそんな何でも出来るような人いな…あ、ごめんなさい嘘です。
そういえばいたよ目の前に。
勉強も出来てスポーツも得意で生徒会長やってて性格もいい人。
…うん、天は二物を与えるんだね。
「へえー…凄いね!」
「そうだな。…金代は基本的に原曲キーのままで歌うな」
「うん、アレンジ苦手だし…でも歌い方は変えたりするよ」
「金代の歌い方は凄く参考になっている」
手塚君に褒められた…だと…!?
これほど光栄なことはあるだろうか、いやない。
「ああああ、ありがとう!」
「何故そんなに吃るんだ」
おおう、手塚君これは私の癖さ。
「…あ、今度さma〇net歌わない?」
「あれをか?」
「うん、私男声やるし。曲のキー低くしてさ」
歌ってみたかったんだよね、私…!
ほらでもさ、あれ二人で歌うやつじゃん。
私一人で歌うのは恥ずかしい…!
そんな訳で私は今まで我慢してたんだけど…今は手塚君という親友が出来た。
手塚君は歌い手さん…しかも憧れの零さん。
出来ることなら歌いたいよね。
「それは構わない、が…あの曲は確か」
「うん、まあそうだよね。でもね歌いたい…いや、手塚君と歌いたいんだ」
「金代……!」
あれ、何か変なこと言った?
手塚君の視線が熱いんだけど。
「あ、それでさ。アレンジするなら財前君に頼んでみようよ!」
「今日聞いてみるか」
「うん」
あー…楽しみだな!



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