ゲームスタンバイOK?
 

「それじゃあ、手塚君…今日はよろしくお願いします」
「ああ、油断せずに行こう」
はいはいこんにちはー。
初っ端から何だと聞かれるとあれです。
手塚君との約束の日、つまりゲームデー。
今日こそ『不和の惑星』をクリアしたい。
不和の惑星っていうのはこの間発売したクリエイティブなRPGで、多数の武器、言葉を選択することでオリジナリティ溢れる技やキャラを作って進めることが出来る。
そのオリジナルのキャラを作る作業も簡単なものから細かく設定したりと非常に凝った作りになっている。
ゲームのシナリオとしてもリズムが独特で評価が高い。
値段もこれだけ内容が凝っていながらも買いやすい値段で、ネットでも有名なものだったりする。
また本編のシナリオが終わったあともイベントがあったりと飽きない。
一番の魅力はオンラインゲームモードもあること。
高評価過ぎたのか今では何処のお店に行っても品切れ状態でオークションに出ているものは下手すると十万円越えしているときもある。
え?
何でそんなレアなゲームを持っているか?
発売日に学校サボ…休んで買いに走ったからさ畜生。
あれ、言い方変えても駄目じゃん。
まあいいや。
ちなみに私はゲームをやってテンションを上げてから歌うよ!
「手塚君はこのゲーム持ってるの?」
「ああ、知り合いから譲ってもらってな。何でも三つほど手に入れたらしい」
その知り合い凄いな、三つも手に入れるとかどんだけ?
「へえー…その人凄いね」
「…会わせないからな」
「何故に!?」
え、まさか手塚君嫉妬?
その人が取られないように?
…ああもうっ本当可愛いな!
「その……金代が彼と親友になって俺とあまり話さないようになるのは困る」
「……!?」
うっうぃ!?
い、今手塚君が…デレた!
うん、もう絶対会わない。
手塚君が嫌って言うなら私から会いに行きません。
NO手塚NOライフ。
「俺の作ったキャラを使って構わないか?」
「うんもうバッチリOK。どんなキャラ?」
「これなんだが」
「え、何これ。レベルMAX?」
手塚君目茶苦茶やり込んでる…!
しかも作るのが難しい二丁銃使い…だと…。
手塚君ぱねぇっス。
「何か手塚君、凄いね」
「そうなのか?知り合いは双銃剣らしいが」
「更に難易度高いエディット!?」
やばい、さっき会わないって決めたけど凄い気になる。
どんな人だよ。
「では始めよう」
「うん、そうだね。でも初っ端からボス戦選択とか案外鬼畜だね手塚君」
「いや普通ではないのか?」
始めた瞬間ボス直行コースとか聞いたことないですはい。
普通はまず連携プレーとかの確認の為に周りの敵を倒すんじゃ…。
「お前とならすぐに連携プレーも出来る」
「流石に無理です」
おっといけない敬語になっちゃったよ。
手塚君かっこいいこと言ってるけどそれは無理。
私手塚君との連携プレーが出来るようになるのは難しいよ。
連携プレーどころか手塚君、敵を俊殺だよ。
「手塚君、とりあえず私のキャラのレベル上げしよう」
「そうか、分かった。ならば始めるぞ」
「あれ、普通にボス戦突入した!」



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