うぎゃあああ
 

「皆さん!お疲れ様です」
にこやかな笑顔を浮かべて練習しているのは千鶴ちゃん(泉李によるコスプレ姿)である。
その横には南雲薫の格好をした向日がいる。
こちらはブスくれている。
「何で俺まで…」
「いやいや向日君。旅は道連れ世は情けだよ!」
「何言ってんの金代」
「今の私は雪村千鶴ですよ?」
営業スマイルは完璧である。
そんな姿に向日は女って、怖え…、と呟いた。
「あ、来ましたよ!」
「…いやちゃんと南雲薫やるから、こっち見ないでくれ!」
おしゃべりは此処までと言わんばかりに2人は気合いを入れる。
「皆さん、お疲れ様で…って、ひゃあ!」
「!?」
甲高い悲鳴を上げる泉李。
隣の向日は声も上げられない程驚いている。
「はなっ離して…!」
泉李の腰に白石が腕を巻き付けていた。
「千鶴ちゃん千鶴ちゃん千鶴ちゃん千鶴ちゃんマジ千鶴ちゃんや…!二次元から飛び出て来たんやな!」
「ちょ、白石君落ち着い」
「んんーっ絶頂!」
「うぎゃああああ!」
ズルズルと引き摺られて行く泉李。
そしてその横では向日が忍足にしがみつかれていた。
「くそくそっ侑士!離しやがれ!」
「ちょ、蹴らんで!岳人の足スベスベ…っぐ」
「きめえええ!」
着ていた着物を捲くし揚げられそうになり、向日は頭突きを食らわした。
「ってか、侑士が罰ゲーム受けろ!」
ついでと言わんばかりにポカンとしていた4人を見て言う。
「お前らも!見てたなら助けろ!全員、アウト!」
「は!?」
『全員、アウト』
「理不尽過ぎやろ!」
4人と忍足は鉄拳を食らった。



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