ドドーン

「きゃー！誰か助けてー！」
女性の悲鳴がその場に木霊する。
「残念だけど此処には誰もいないよ」
「大人しくそのキーホルダーを渡してもらおうか」
怪人ゆっきーと怪人しゅーすけがジリジリと女性へと近付く。
「待て！」
鋭い声が掛かる。
「誰かが呼んでる声がする！」
「助けを呼ぶ声がする」
「俺達を呼んでる声がします！」
「その声聞いてやって来たでー！」
「…ぐう」
そんな5人の声が響く。
「燃える魂、二面の顔を持つ！ソウルレッド！」
「クールな魂、まだまだだね。ソウルブルー」
「癒しの魂、一球入魂！ソウルピンク！」
「弾ける魂、行っくでー！ソウルグリーン！」
「眠れる魂、えーと…ソウルイエロー」
「5人揃って！」
「テニス戦隊ソウルナイト！」
ドドーン、と爆発音。
4人は何故かヒーローショーを見ていた。
「何だ、これは」
「越前に遠山、それに鳳と切原、さらには芥川まで…」
唖然として4人が見ていると怪人に追い詰められた5人を財前が助けている。
「全く…見てられないっスわ。轟く魂、ソウルブラック」
気怠げである。
「どないしよう急展開過ぎる！」
「俺に勝てると思って…しまった！視覚を奪われた！」
「此処は一旦引くしか…」
「今だ！全員の力を合わせて攻撃を！」
「ワカメ野郎」
切原以外の5人がそう呟くと悪魔化した切原。
そのまま一人で怪人に立ち向かった。
「これで一件落着だね」
そして暗転。
「これは、酷いな…」
「ああ…うん」
4人の心に傷を残した。
「そういえばつっこまなアカンのか分からんかったから何も言わへんかったけど、服がチグハグ過ぎたな…」
継ぎ接ぎだらけの服を思い出し、全員が噴き出した。
『全員、アウト』

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