真夜中の学校探検
 

「今日は皆で肝試しさー」
「え、何これ。何のノリなの?」
「ルールは簡単ですよ、学校の奥の職員室の早乙女の机の上によく掻き混ぜた納豆を撒いてゴーヤを置くことです」
「えーしろ、君もそっち側なの…!?皆よっぽど鬱憤が溜まってたんだね…!」
「ちゃんとペアを決めるクジも作ってきたんばあよ」
凜ちゃんが割り箸で作られたクジを見せる。
「用意周到!」
「俺、カッコイイさー?」
「あーカッコイイカッコイイ」
「ほら、お二人とも。早くしないと時間がなくなりますよ」
えーしろに言われ、凜ちゃんの手元のクジを引く。
一番手、えーしろと凜ちゃん。
二番手、甲斐君と慧君。
最後、私と知念君。
「出発は前の組が出発してから5分後です。それでは平古場君、行きますよ」
「わかとーさ」
ゴーヤと納豆のパックと割り箸を片手に二人が歩き出す。
……大丈夫、なのかと心配になる。
いくら慣れている校舎とはいえ、夜の校舎。
この学校って若干、からくり屋敷みたいだからなあ。
「……あ、そろそろ5分経つさー。慧君、行くばあよ」
「ふぇーくいちゅんてー」
二人も納豆とゴーヤ、割り箸を持って出発する。
知念君と二人きりになり、ちょっと気まずい。
暫く黙って立っていたあと、知念君が不意に言葉を発した。
「大丈夫さー?」
「あ、うん」
「校舎は危ないから離れないようにするやっし」
ぽん、と頭を撫でられた。
「分かった。ありがとう知念君」
「ん」
そんな風に話していたら、気がつけば私達も出発する時間になっていた。
「足元、暗いから気をつけるさー」
「うん」
二人で歩き始める。
暫く無言で歩いていると、知念君が私の手をそっと握ってくれた。
「そこに段差があるさー、引っかかると罠が作動するやっし」
ぐい、と引っ張ってくれた知念君にお礼を言い、私は知念君が握ってくれている手を握り返した。










「早乙女の机は此処さー。早く納豆を撒いてゴーヤを置いて帰るさー」
「うん、そうだね」
既に納豆塗れな机によく練った納豆を撒く。
そして置いてあった二つのゴーヤの横に知念君が持っていたゴーヤを置いた。
「早乙女先生にばれたら怒られるよね」
「大丈夫さー、早乙女には絶対にばれないやっし」
私を安心させるように撫でてくれた知念君にお礼を言い、皆が待っているであろう校舎の外に歩みを進めるのだった。



ーーー
キリリク140000で柚様リクエスト『比嘉っ子(木手様or知念君メイン)』でした。
短い上にこれは酷い文だ…。
あばば、すいません。
返品は受け付けておりますのでいつでも言ってください。
そうしたら書き直します←



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