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参謀の誕生日

皆様昨日ぶりです。
祝い隊隊長です。
今日は立海大附属中学校の柳蓮二君が誕生日だと聞き、お祝いのお手伝いに来ました。
何でも柳君は乾君の友人だとか。
……別に昨日のようなサプライズはしませんよ?
「皆、準備はいいかい?今日は祝い隊隊長さんにも来てもらったことだし、盛大な誕生日にしてあげたいんだ」
「うむ、この日の為にばれぬよう秘密裏に進めて来たのだからな」
「…俺、聞いてないんスけど」
「赤也はすぐにばれそうだからだろぃ」
「酷いっスよ、丸井先輩!」
「ブンちゃん、まだケーキのデコレーションが終わってないじゃろ」
「あ、いけね。ジャッカルやっとけよ」
「俺かよっ。…最後まで責任持ってやれよな」
「まあまあジャッカル君、私も手伝いますから」
うん、なかなかに統率が取れた方々ですね。
「…本日は全員和装の用意をしています。着物もこちらに全てありますので、着方が分からない際は申し付けてください」
「…何か、店のやつみてえ」
「何のことでしょうかね」
全く同じ年の人に何を言うんでしょうね丸井君は。
「ああ、それから。料理ですが柳君行きつけの懐石料理のお店のものを取り寄せしておきました。後程ご確認ください」
「懐石料理って…マジだったんスね、行きつけなのって」
ボソリと呟いた切原君。
…まあ中学生にしては渋い趣味ですよね。
「あ、君も参加していくよね?」
「イエイエ。私は一応準備を手伝うのみで」
「うん、参加だね。じゃあ着替えて来なよ」
「………」
「諦めた方が良いと思う」
「そうですね」
桑原君に同情の眼差しを向けられたとかありませんよ、ええ。
とりあえずは参加させていただきましょうか。



















「…じゃあ、作戦を発表するよ。まずは弦一郎と俺。蓮二をこの場所まで誘導するから。仁王と柳生は最後のチェック。クラッカーとか使えなかったらシャレにならないからね。丸井とジャッカル、それに赤也は紙吹雪なんかを持って待機。蓮二が入って来た瞬間に使ってよ」
「ういっす」
切原君が元気よく返事をしたところで計画スタートです。
「…あ、蓮二。今日の部活なんだけど最初にミーティングになったんだ。うん、そうなんだよ。それで会議室を借りられたからそこに集合」
電話で手際よく柳君を呼び出す幸村君。
…手慣れていますね。
「あ、それで途中で弦一郎を拾っていってよ。ちょっと伝達ミスしちゃってね」
そして柳君は真田君と一緒にやって来ました。
「誕生日おめでとう、柳!」
「先輩、はいっこれ着てください!」
羽織りを切原君が手渡し全員でクラッカーを鳴らして紙吹雪を投げる。
「…これは、予想していなかったな」
僅かに開眼しながら言う柳君。
…まあ、今までの祝い方よりも手の込んだやり方ですからね。
まあ何はともあれ、誕生日おめでとうございます。

柳さんの誕生日。
永遠の15歳ですね、これからも参謀のままでいてください。

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