ねた帳 | ナノ




ありがとウサギ

「お前ら!」
バンッと思い切り扉を開け放ちながら跡部が叫ぶ。
「何や跡部、いきなりそないな顔して」
「うるせえ忍足。…ありがとウサギを探しに行くぞ」
「は?」
「何だ?」
「え、せやから何やて?今聞きそびれたからもう一回言うてくれへんか」
「ありがとウサギを探しに」
「あ、スマン。分かったわ、よしまずは落ち着いて何処かにある跡部語が分かるようになる本探してくるから待ってえや」
跡部の言葉に現実逃避がしたくなった忍足は近くにあるロッカーを開けている。
……死んだ魚のような目で。
「アーン?何言ってやがる、跡部語なんざ簡単に理解しろよ。だから俺様はありがとウサギを探すんだよ」
「いや、ちょお待ち。跡部語なんてあるんかい!…やなくて何でありがとウサギなんや。テレビ見とれば見れるやろ」
自信満々といった態度の跡部にツッコミを入れる忍足。
「いいか、此処は拍手お礼文だ。だとするとこの俺様がいればいつもなら完璧だ。…だが、ありがとウサギが現れた今状況が変わってくる」
「いや、変わらへんから」
「お礼文…つまりありがとうという意味を込めるならありがとウサギは適任という訳だ。理解したか」
「あー…とりあえず今跡部の頭のネジが外れとるんはよう分かった。樺地連れて来いや、俺の親父が勤めとる病院まで連れてったるさかい」
とりあえず病院に連れていきました。



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