text (おあそび) | ナノ



ということでただの論破×艦これパロはっじまっるよー!

普通に某駆逐艦娘にどっかの巫女さんのデフォ名と同じ名前のコがいますが流石にデフォ名前提進行はこのページでは出来ないのでしません!
でも蕗の秘書艦は専ら吹雪型二番艦の彼女です!

※フィーリングなので特に史実がどうとかは気にしません
※ただ中の人は割とガチで模型とか専門書を追ってる人間です
※今度妹と佐世保に行ってきます
※でも今回はただの小ネタです









「――ヒトマルマルマル。提督、任務の受注は如何されますか」
「むぅ……先ずは取り急ぎ"あ号作戦"の鋭意消化。軽巡洋艦や軽空母を主力とした小型の機動部隊には南西諸島方面のほうまで出向いて海上通商破壊を合わせて行って貰おう」
「了解致しました、そのようにお伝え致しますね。本日の工廠スケジュールですが、」
「資材の投入量はこれを参考にしてくれたまえ。少し比率を改めてみたのだが」
「失礼致します、――……成程、ですわねえ。でしたら、」
「……ッ、」






「一時間後に工廠までおいでになってくださいましね」
「ああああああああああああああまた失敗かね!!!!!!!!!!!!!」


 規律と潔白の象徴であるかの如き白詰襟に、高く貴き肩章は誉れの海軍将校たる証。
 若くしてその地位を獲得し、それに甘んじず日々この希望ヶ峰鎮守府にて"超高校級の艦艇"を指揮している提督こそ今ここでまさに膝を屈し泣き濡れている男――石丸清多夏である。

「致し方ありませんわ、こればかりは時の運ですもの。殊に提督は出撃させた艦艇の損傷具合なり羅針盤制御の手腕なりで大本営から右に出る者無しとの覚えも宜しくていらっしゃるのですから、建造でまで好機を期待しては罰も当たろうというものだわ」
「……戦果は僕の功績では無いではないか。ひとえに艦艇諸君の働きあってのもので……」
「そうであったとしても。あたしたちを率い、指揮を執っておられるのは貴方だわ」

 海兵服を和服調に改変したような上衣に巫女袴を思わせるスカートを組み合わせた特徴的な服装に硬質な艤装――これが"超高校級の艦艇"をそれらたらしめるファクターである――を纏わせた華奢な少女は上官の醜態に少しも狼狽えることなく、而して見捨てるようもなくその目線を彼と同じくしようと屈みこみ、ほわりと微笑んで寄越す。
 有栖川白雪。この鎮守府に於いて最初に着任を果たした"超高校級の艦艇"であり、以後これまで欠かさず石丸提督の秘書艦――即ち、第一艦隊旗艦――を務めてきた最古参の防空駆逐艦である。駆逐艦と侮るなかれ、有栖川は石丸による溺れるほどの贔屓…ならぬ重用とその高い錬度によって通常一度きりであることが多い艦の改造を二度許された「改二」型である。

「お茶を淹れますわね。気も落ち着かれましょう」
「……す、まない」

 有栖川が執務室と扉続きになっている給湯室へと姿を消すと同時に、廊下からけたたましい足音がクレシェンドの様相を以て此方へ近づいてきていることが分かった。よろよろと机につき、書類を片付け終えたところで予想通りの爆風が開け放たれた扉から真っ直ぐ吹き付けてくる。

「よっしゃー、イインチョ……じゃねェやテートク、遠征部隊が帰投したぜ!」
「ちょっと桑田! アンタも資源持ちなさいよね、ったくこのアタシがドラム缶ガン積みとかマジで絶望なんですけど…しかもこの絶望ぜんっぜん美しくも美味しくもねーし!」
「……君たち、遠征の成功は喜ばしいことであるしその健闘を素直に讃えようとも思うのだが、…任務行動はもう少し粛々と行うよう留意したまえ。頼むから」

 燃費の軽さと機動力に優れた軽巡洋艦の桑田、江ノ島や戦刃たちが外洋での遠征を終えて帰投したようであった。
 常であれば「気が緩んでいるのではないかね?! 霧切くんたち戦艦隊や舞園くんたち空母隊と演習を行ってきたまえ、5セット今直ぐだッ!」などと声を荒げて規律を主張するところである石丸提督が見るからに消沈していることに気付いた桑田――言うても彼も悪い奴ではないので――が、その手に握られたままであった書類に視線を転じ、すべてを合点し嘆息する。

「……また建造でやらかしやがったな」
「何故…何故こうも小型艦ばかりが建造されてしまうのだ……ッ! 無論これから生まれるであろう軽巡洋艦も無駄にはしないさ、近代化改修に協力して貰うことでその意志は継いでゆける筈だ。だがしかし!」
「あー、明らかに航空戦力マッハだもんねぇウチ」
「舞園くんは非常に優秀な航空母艦だ。だがしかし大型の正規空母であるがゆえ資材消費がネックで艦隊決戦以外に投入することを躊躇ってしまうのだ…はあ、僕の度胸が足らないのが良くないのかも知れないな」
「ふ、不二咲くんも……瑞雲とか積んだら航空爆撃は出来る、よね?」
「戦刃くん。不二咲くんが多段階改装が可能である水上機母艦として爆撃・雷撃・砲撃と最多の手数を誇っていることは僕とて重々承知だ。しかし、彼の場合は扱いが難しいのだ……これから軽空母への改造を控えている立場上、どうしても現在の火力は心許ないので敵に空母が居た場合に非常に弱くて、だな」
「錬度も上げなきゃだなー、はー…オレも遠征遠征ばっかじゃなくて実戦に出てぇわー。葉隠のヤローはイチ抜けしやがって」
「それな。どーしてこのアタシを差し置いてアイツが改二なんだってーの」

 ***

というところまで書きましたが特に続きがあるわけではないのでこれで晒しておこうと思いますキリッ

艦これ提督=白詰襟のイメージが固定しているのを知ったときに初めて思ったのが「これ何て石丸くん?」でした。
そのあとまさかロンパ4コマアンソロで石丸司令官なる人物が出てきたときには大層焦りましたが全然コンセプト違ってたので安心してコレ出せます。ほー

ちなみに"超高校級の艦艇"(笑)については全員分一応設定をしたのでそのうちここに付け足しておこうと思います。
一先ず石丸提督と秘書艦有栖川さんのぶんだけ先出し。

「いいかね、――暁の水平線に勝利を刻みたまえッ!」
石丸:提督。
安心と信頼のホワイト鎮守府を背負う規律正しい提督。階級は中将。
捨て艦とか潜水艦酷使とか出来ないタチなのでわりと日々資材綱渡り状態。いわゆる牧場とかも心が痛むから出来ないので装備は開発頼り。よく資材を溶かして遠い目をしている。でも清貧の精神を以てすればきっとなんとかなる、はずである。
根っからの善人であることを誰もが承知しているが故、どんなにひねくれている艦でも最終的に提督の指示には従う。みんないいこです。

「――提督、出撃していた艦隊が帰投致しました。お声を掛けて差し上げてね」
有栖川:駆逐艦改二。
石丸提督にとって最初に出逢った所謂初期艦娘であり、以来いまに至るまで秘書艦(つまり第一艦隊の旗艦)を務める一番の古株である。提督からケッコンカッコカリを目論まれているが残念ながら現在Lv95である。道のりは長い。
耐久や最大火力に関しては所詮駆逐艦という程度であるが、高い対空値と雷装値を誇り、燃費も良いため取り回しがし易い。