text (おあそび) | ナノ



[ Tg ]世界観でのif原作進行ルートでは、なんと風紀さん生きております。

というのもこっちでちらりと漏らしたとおり、コロシアイ学園生活において有栖川の完全記憶能力ってちーたんのプログラミング・霧切さんの推理力とタメ張るくらいチートなんですね。なにせ有栖川の記憶って才能じゃなしに医学で証明できない類のものなので記憶の改竄が施せない。おまけに有栖川の戦闘能力は大体エノジュンと同値(さくらちゃんむくろちゃんには敵わない程度)です。つまり記憶操作に失敗した際に絶望サイド的にかなりめんどくさい事態に陥るわけです。
だから、有栖川は無印原作がスタートする以前の段階でエノジュンたち的にはなんとかしておかなくちゃいけない物件なわけです。

しかも、学園長-霧切さんラインは蜜月でなかったうえ学園長の人柄からいくとそんなにベタベタ贔屓もしていなかったでしょうから情報共有が出来ておらず学園内に跋扈する絶望の種にもギリギリ(「絶望が二人いる…」)まで気付けなかったのに対して、巫女-信者ラインはかなりガチガチです。
希望ヶ峰のOB・生徒・職員・統括理事会にまで遍く信者が存在しており、その中にはカムクラプロジェクトに加わっていた人間もいます。巫女を生かすために絶望サイドに敢えて与した人間もいたでしょう。
そんなわけで、「このまま学園に留まっていたらよからぬことが起きる」と単身判断した有栖川は、人類史上なんちゃらかんちゃらが起こって学園機能が停止する前に学園を去ります。エスパーじゃないしトリップ夢主でもないのでこの先に何が起こるかも分かりませんし、外に出て無事か否かも分かりません。ただ、一網打尽にされるよりは外で動いていた人間が居た方がよいのではないか。そういう一意です。

さて。有栖川がこっそり必死に根回しして、未だ辛うじてかりそめの平和を保ったままの学園で、誰もが不審に思わないような口実とタイミングで、学園を去ろうとしています。最近不穏になってきた世相を憂いて遍路の旅に、とかって言っておけば名分は立ちます。
でも、ここですんなりと有栖川を一人で放り出すような愚かな真似をするはずがないひとが一人いますね?
エノジュンではありません。

そう、石丸くんです。

とっ捕まえた有栖川の荒唐無稽な憶測を石丸くんは持ち前の賢いチンパンジー力を発揮してまるっと鵜呑みにします。どうしてかって? そんなの有栖川と離れたくなくて必死だからに決まってるじゃないですか! 風紀? そんなのが怖くて巫女をぺろぺろできるもんか!
土日祝の連休を有栖川の教団で過ごしているうちに読み通り希望ヶ峰で次々非常事態が発生。78期生の中では風紀巫女は学園に戻って来る途中でお逝きになられたのではという認識に。ふたりにとって幸いだったのは、エノジュンもそう思ってくれたこと。
しかしながら学園シェルター化→コロシアイ学園生活の勃発までは流石に読めませんでした。有栖川は霧切さんや舞園さんが、石丸くんは大和田くんや苗木先生のことが気にかかります。見捨ててきた心算はなかったけれど結局は同じことですから。罪の意識に苛まれますがそこはもう、過ぎてしまったこと。今はなんとか「外」から、「内」のために出来ることを探そう。

きっと78期のみんながあの学園から脱出してくれるだろうということは前提として、実際なんもなしに出てきたところで外界も普通に絶望です(蕗は某「俺新訳」さま信者)。彼らを迎え入れることが出来る場所を作らなくてはいけない。
ということで、元来希望ヶ峰OBを中心に設立されていたのが「未来機関」でしたね。そこの創立メンバーの中にも存在していた有栖川の信者の手によって風紀巫女は苗木くんたちより一足早く、未来機関に迎え入れられることになります。

未来機関での風紀巫女ですが、綺麗事ばかり言うてられんとばかりにかなり錬度が上がります。何気に創立に近しい時期での期間入りだったので、苗木くんたち原作生還組とは別の支部に居ますしそれなりに機密も握っている位置です。皮肉にも、こんな折になって石丸くんの優秀な学力は機関での活動に多大な貢献をすることになるでしょう。
いつか来る(と信じたい)再びの平和な世界を求めて石丸くんは正気のままに剣をとりますし、有栖川は断髪し最前線に加わります。ちなみに世紀末化していた世界を生きているうちに何故か病気が快復したケンイチロウさんと同チームだったりします。どうでもいいですが最前線に躍り出る有栖川はスーツを着用しません。石丸くんの開成灘時代の白ランをお借りし、それに合わせて白プリーツスカートと編み上げブーツをお召しになります。
「これなら汚さないように(→傷を負わないよう自制して戦おう)って意識が働くもの」との弁。

ちなみに原作風紀さんであれば「絶望の残党」は処分すべし、という未来機関上層部の決定を寧ろ推す側なのではないのかなあと考えられようものですが、存外そうでもないです。積極的に保護すべきとまで考えている訳ではありませんが、そこはあの絶望を「内」で乗り越えてきた苗木くんたちに一任しておきたいと考えています。
未来機関の一員として早くから外の絶望と向き合い、それなりに辛酸を舐めさせられ世間知に長けた石丸くんは、ついぞ希望ヶ峰での学園生活で取沙汰されることのなかった"彼女"の、とある特性――もとはといえばその特性が幸か不幸か、「超高校級の絶望」にとって脅威であると判断されたのですが――について、ひとつの危惧を覚えることとなります。

未来機関は、一枚岩ではない。流石にこの世界で生きていて、自分がこうして身を置く場にいるすべての人間が善人であるなどと信じられる程には、自分はもう純朴ではなくなってしまっている。
未来機関の上層部は、身内に"絶望"が紛れ込んでいることを懸念して情報漏洩を防ぐため機密性の高い情報は書面で残さないようにしている。では、どのような媒体を使っているのか――それらをすべて一人で管理する、生きた図書館のような人間がひとりいれば事足りる。そういう訳で、上層部は現在、完全記憶能力を持つとある少女を情報保管庫として重用している。
書類はその用を為し終えた暁には破棄されるのが基本である。シュレッダーにかけるなり、焼却処分をするなり。それでは、この未来機関が今後、何らかのかたちで離別する、もしくはその用を解かれることになったとき、機関の機密のみに留まらず、上層部個々の抱えている後ろ暗いものにまで触れてしまっている情報保管庫の少女――有栖川白雪は、如何様にして、「破棄」ないし「処分」されてしまうのだろう?

現状そんな心配は無いですし、上記のことにはなにも確証があったわけではなく、全部彼の杞憂なわけですが、悩みは尽きません。しかし彼としては、最悪の場合なんらかの強硬手段を以てしても有栖川の記憶能力を破壊し、上層部へ彼女に利用価値は最早ない→つまり殺害する必要もないことを示すことで、有栖川の助命を行うことも辞さない構えです。精神崩壊、または幼児退行、そのあたりであれば後々自分が自室に引き取って終生面倒をみればよいわけだし寧ろ結果オーライじゃね? というヤンデレぶりも健在な方向で。もう希望ヶ峰時代のピュア丸くんはいません。
そういうこともあるので、上層部の意向に逆らわないながらも少しでも上層部からの風通しをよくして情報を引き出したいがゆえ、苗木くんたちが行っている更生プロジェクトにはひっそり期待を寄せていたりします。


<簡易まとめ>

・巫女が早期に学園を離脱する
→風紀巫女未来機関入りルート

・エノジュンが巫女を徹底放置
→コロシアイ学園生活開始早々に霧舞サンド再結成からのヌルゲー→風紀巫女は記憶改竄の起点となる希望ヶ峰入学以前からのご縁なのでくっつくのは予定調和→舞園不二咲石丸あたりが生きてればさくらちゃん内通が分かっても十神腐川葉隠あたりは説得できるよね常考→全員生還ありえますよね
※この場合の未来機関はただのドリームチーム。全員生還の未来機関は結構ありふれているようなのでもう省略しますが少なくともこっちの石丸くんのほうがヤンデレ控え目な健全仕様です。残念でしたね……。

結論:どのみち風紀巫女に未来があることは確実

そんなわけで[ Tg ]風紀巫女は未来機関入りで問題ないですよ、という誰が得するんだという情報を何処へともなく向けて発信します!(*`・ω・)