げーむるーむ! | ナノ

||| plus alpha


(こうして誰より何より近くで、彼女の健やかな寝息を聴くことになったのは3度目になる。……きっとこの先何度聴いたって飽きることなどないだろう、と確信を深めながら、ついぞ今までやられっぱなしだったことすら愛しい思い出であったと言いたげに、彼女の眠りを妨げない程度のボリュームで、歌うように告げた。)――……この時間も、温度も、なにもかも引っ括めて、キミのことをすべて僕の、……僕だけのものに、してしまいたい。好きだよ、楓さん。……早く、予行でなく、キミに伝えられたらいいのに。伝えたら最後、際限なく欲しがってしまいそうなのが、我ながら怖くは……ある、けど。(髪を撫でて、許される部位と判断したすべてに掠める程度に唇で触れて。本当に求めていることはもっと先にあるけれど、今はこれで留めようと。)好きだよ、……好きだ、楓さん、…楓さん、――……楓。(入眠間際に覗くそれが、いちばんの本音。あとに残るのは、彼女に共鳴するように絡む寝息だけだった。また明日も、明後日も、望まれる限り、望まれたい――……)





ちなみに付き合って2回目の添い寝のあとの深夜に目覚めた最原くんログがこちら。(おまけ)


……ぅ、――……まだ夜、か……(二人の褥に朝はまだ遠く、離れがたさを物語るかのようにお互いを抱擁したままの腕はどちらからとも緩むことは無く。夜目に慣れた探偵の瞳にのみ捉えられる愛しい輪郭は、己にとっての幸せを体現していた。今はまだ過ぎた接触だと理性の部分では分かっていても、これ以上近づきたいと思えばどうにも身体は正直で、)――……は、……ぁ、楓……、(殊更深く抱き込む体に、顔を伏せるのは彼女の肩の向こう。平生誰も意識しないであろう無垢な首の裏に堪えきれずゆっくり幾度か舌を這わせ、盲執が透けるほど唾液で濡れた其処を吸い上げる。)……っ、ん、……ごめ、……起きてない、よな、……楓さん、……どれくらい経ったら許してくれる、かな。夏、……否、やっぱり1年かな、……はあ、(今度は片耳の下。慈しむ想いと劣情とが綯交ぜになった丹念な舐め方は、ついぞこれまで脳内のみにて温めてきた願望に忠実だった。吹きこむ呼称に時折敬称が省かれているのも、「いつか」の名残などではなく純粋に男の念願である。)……楓さん、――……っ、楓、……早く、…キミの全てを、僕のものにしたいんだ、……焦ってるんじゃない、ただ、僕がそうしたいんだ、……楓、……(かきあげた襟足に明らかにそれと分かる鬱血痕がひとつ。数日で消えるだろうという目算で、且つ、平生誰も目にすることはなかろうという位置で。本当は見えるところにつけたかったけれど、という底の本音は心のうちに留めながら、一度だけ其処を指先で強く撫でた。)ごめん、ね、痕……。でも、本当に接吻けたいのは――……(どろどろの盲愛と執着で首も回らない状態の男だが、而して指先ばかりは優しく、未だ健やかにいたいけな寝息を立てているであろう彼女のふっくらとしたくちびるを一度だけなぞるだろう。夜明けはまだ、遠い。)


>明らかに堪え性の無さが悪化してて草も生えない<

Mar 09, 2017 05:10
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