光祈が治療を受けている間に軽く俺たちの学校の説明をしておく
俺や、光祈がいる高校は、専科と呼ばれるクラスを持つ珍しい公立高校だ
その専科はおそらく皆が予想するようなものではなくて、医療、法律、そして一般的な文系理系の4つに分かれている
1年生の内はそれぞれどこにでも進めるように基礎的な知識を叩き込まれていく
やがて2年生に上がると同時に専科クラスと一般クラスにクラス分けがされる
専科クラスに進む条件は、成績上位キープ者、もしくは学校側から認められた試験資格取得者や、学校から与えられた専科試験、と呼ばれる試験の合格者だけと限定されている
もちろん、上位キープ者の中でも専科に進まずに文理で選ぶ奴らもいる
俺も1年生からの優等生を崩さないためにも勉強だけは必死にしていたおかげで選択時に専科という選択肢を選べた
専科クラス、特に俺がいる医療専科クラスは、その名の通り将来的に医療に携わる国家資格を取りたい人間のためにあるクラスだ
本来なら大学からしか学べないような細かな事や、実践授業をすることが唯一国から認められている学校だとかなんとか
とにかく、高校生の内から学内の怪我人や事故などは多くが先生を通さずに俺たち専科クラス在籍している人たちのもとに伝えられる
先生たちも同じようにそれを容認している、むしろ推奨しているぐらいでもある
その為、俺たち専科クラスは他のクラスとは異なった授業形態が多い
ほとんどが学校に縛り付けられるようなことが多いが、授業参加は自ら選択ができる形であり、毎年文理と同時に行われるテストと、実技さえこなせれば留年することはない
そんな専科クラスは、あまり周りと進んで交流するタイプも少ないが、いざという時にこう頼られることが多い故に顔が広いやつは多い
今日のように校内で素人から見てやばいと思ったような出血量など、パニックに陥った時に俺たちはああやって出動要請を受ける
俺たちのクラスには基本的な応急処置用の医療器具と、少しだけ専門的なものが置いてあるのが通常であり
それを使って多くが治療し、最終的に病院に行くべきか行かざるべきかを先生に判断を仰ぐ
だが、専科クラスでも先生に病院の判断を仰がずに行動できている俺たちのような特例も存在する
多くは、実技試験の成績TOP3もしくは、専科資格もちのメンバーの事である
専科資格の説明までしていると時間がかかるので割愛するが簡単に言うと、通常の高校で言う保健の先生と同じような能力値を認められる資格の事である
先ほど来てくれていた二人は特に専科試験の最初の合格者であり、俺と同期でずっと張り合ってくれている二人だ
ちなみに、俺はずっと専科クラスの中でもトップを譲ったことはなく、近年まれにみる有望株だと、俺を含めて今年の医療専科はささやかれているらしい
そんな俺たち医療専科とは別に法律専科は、今回のような事故や事件的なものが起きた時にさばきを下すクラスだ
法律クラスも多くは、俺たちと同じようなことをしているらしい
…改めて説明してみると、普通に考えて私立並みの待遇だと思うが俺たちが通っているのはあくまでも公立校であることをお忘れなく





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