03


次の時間、
珍しく銀が教室に遊びに来た
「珍しいな〜、どないしたん??」

「今日は誕生日やからな。祝いに来たんや。」
「お、銀もか、うれしいわ〜ww」
「いつも、いろいろ大変やろにちゃんと人の事見れとるん尊敬するわ。おおきに。」
そう言うだけ言うと「ほな、また部活で」と去っていく

今日は、全国感謝DAYやな…ww
思わずそんな事を思って笑みがこぼれる
やっぱり嬉しいもんや、自分がおったことに感謝してくれるんはきっとここの人たちぐらいやろからな…(苦笑


そんな事を思っていると昼休みの時間に今度は千歳と金ちゃんが連れ立ってやってくる
「白石ぃ〜!!誕生日、おめでとうやぁぁぁぁ!!」
そう言って飛びつかれる
「金ちゃん、危ないやろっ!!」
「うぅ…ごめん…。」
「気をつけなあかんで、普通の人やったら倒れるやさかいに。」
「うんっ!なぁ、聞いてぇや、白石♪俺な!!」
微笑ましい気分で彼の話を聞く
やがて、不意に千歳の声が上から降ってくる
「金ちゃん、そこら辺にしとくばい。俺からも白石と話したい事あるたい先に戻ってもらっててもええばい??」
静かな声でそう言われて金ちゃんは大人しく頷くと元気に手を振りながら去っていった
千歳は何も言わずに歩き出す。
既にどこに行くかはわかりきっていた

「今日は、いい天気ばいね」
屋上に出ると、彼はいつも通りの優しい笑みを浮かべた様に見える
「白石、今日はいろんな人からおめでとう、言われたと?」
その問いにうなずく
「じゃぁ、俺から も言うばい。」
ふいに彼はこちらを振り向く
青い空が背景によく似合う男だと、そんな事を思った
飄々としているこいつは冷たいような最初はよくわからない奴やったから、対応に困った
せやけど、今は立派な仲間になっとる。たった2週間でほとんどなじんでるように見える
「白石。感謝しとるばい。右も左も正直まだよくわかっとらんたい。でも、俺がああやって金ちゃんやとか、テニス部に早くになじめたんはお前が色々気ぃ使ってくれたおかげたい。感謝しとるばいよ。」

笑ってみせる千歳は4月当初よりも少しだけ柔らかくなっている気がして少しだけ嬉しくなる
「おおきにな、千歳」
そう言って笑って見せるとふいに苦笑したように表情を浮かべる
「未だ、謙也から言われとらんたい??」
頭の中に弾けるように笑顔とうるさいぐらいの金髪が浮かぶ
「せやな、あいつは全く薄情な奴や(冷笑」
「白石、白石が思っとるよりもずっと、謙也は白石の事見てるばいよ。」
笑って言った千歳はそのまま大きく伸びをすると屋上にねっ転がろうとする
「ちとせぇ…お前いきなり授業サボる気か!?まだ、4月やで!?(怒」
「今日の空は気持ちいいたい〜…絶好の昼寝日和ばい。っていたたたたたt!!!」
ねっ転がろうとする彼を無理やり引っ張り立たせるとそのまま引きずっていく
「俺が見とる前でサボろうなんて許すわけないやろ、ちゃんと行きぃ!」
「うぅ…白石、いまだにその癖は抜けとらんたいねぇ…」
そう言いながらも千歳は笑いながら教室に戻っていくように…見えた
そして後1人…




*prevnext#



「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -