05


時はめぐる
「ラスカル〜ゥ!」
「俺はラスカルじゃねぇっ!!」
結局僕はこうやって今の僕となって今の渡狸の傍にいるんだよね〜
今の僕はこの状態が結構気に入っているんだ
蜻たんがいてそーたんがいて、渡狸の一直線は今はカルタたんだ
彼は純粋にまっすぐに成長していってくれてるからね

「夏目さん、何か考えていたようでしたが、どうかしましたか?」
ふいにちよたんの傍に控えたそーたんが僕に問う
「ん〜ん、なんでもないよっ☆」
わずかに首をかしげたようだがそのまま引きさがるそーたん
「なんだとっ!?残夏が考え事!?お前ほんとに残夏かっ!?」
「渡狸、失礼」
「かるたっ…、だってあの残夏だぜ!?」
「渡貫、僕だって考えることぐらいあるんだよ〜?君をどうやって賢くしようかとか、君の馬鹿はどうやったら治るのかとか…もういっぱい!!」
「そ、そうなのか…って、俺は馬鹿じゃねぇぇぇぇぇ!!!」
「気づくのが遅いよぉ〜ww」
「そうだぞ、わが肉便器ども!!いつまで私をしかとする気なのだっ!!」
「貴様…いたのか。」
「ご挨拶ではないかっ許嫁殿!!」
「蜻たん、いつからいたの…?」
「貴様もっ!M奴隷からまさかのSプレイとは新しい!!悦いぞ悦いぞー!!」
「蜻様、楽しそう…」
「俺
 僕は、楽しくない…」
「あれ、レンレンと野バラちゃんはぁ〜?」
「今日はお仕事だそうですよ、夏目さん」
「そうなんだ〜…、聞かないの??僕が何考えてたか」
「なんとなくですがお話してもよろしいでしょか?」
「いいよ〜ww」
「大切な人の事、を考えていらっしゃったのではないかと…」
「ふふ、そうだね…、過去の僕にとって大切な人の事だったねwwでも何でそう思ったの、そーたん?」
「とても、優しい表情をしていましたので」
「…もうそーたん大好きっ!!抱いてぇ〜www」
「僕でよろしければ。」
「この温度差は何なんだ一体…」

周りではしゃぐような呆れたような皆の声が聞こえる
僕の昔話はここまで

あまり聞いていて楽しいものではなかったでしょう?
ごめんねっ☆
でも、あの時の僕を思うとどうしてもやりきれないよね…
だからこそ、今幸せ一直線に向かってくれている彼の姿を見ると素直にうれしいww
どうか、もう彼にこれ以上つらいことがありませんように

僕のせいで過去の彼にはたくさんのものを背負わせたり泣かせたりしてしまったから
どうか、この楽しい時間が彼が生きている間続いてくれますように…

みんながこちらを見る、どうやらゲーム参加を求めているみたいだ
「…ふふww」
「?なんだよ、気持ちわりーなぁ…。やるからには勝つぞ!!残夏!!」
「そうだね、ラスカルっ♪」
「おぅ!…って俺はラスカルんじゃねぇぇぇぇ!!」

妖館に流れる空気はいつも通り
僕もその空気の中にいるのが好きだからねww
そろそろ戻るよ、皆ここまで聞いてくれてありがとう。
僕も気持ちの整理ができた気がするよww

さぁ、戻ろううか
楽しい時間と、あの人たちの処へ



                       〜end〜




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