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「#学園」のBL小説を読む
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3


祟られるのも嫌なので、家へと招き入れ酒を振る舞うことに。ふと雪野が窓の外を見ると、もう夕暮れ時だった。



「いいのか?おれらなんかに構ってて。さっきの男性に取りついてたんじゃないのか?」

「失礼だな。あれと私は友人だ」

「『ゆ!?』」



酒瓶を持ったままさらりと言った妖の言葉に驚愕し、夏目は口に含んでいたジュースを思わず吐き出した。



「友人って…妖が見えるのか、おれ達と同じに…」

「正確には、見えていただな」

『今は見えないってこと?』

「ああ。若い頃のあの人とはよく話をした。しばらくはずっと一緒にいた。でもある日、突然あの人は妖が見えなくなった。それっきりだった」

「そんなことってあるのか!?」

「大人になるとそういう力が衰える者もいると聞くしな」

「あの人が近々結婚するらしいと噂で聞いたので、せめて晴れ姿くらい見てやろうと思って来たのさ」

「そ…そうか…」

『……』



妖からそんな話を聞いた雪野は、信じられない気持ちで目を瞬かせた。

ーーーー…見えなくなるって…そんな可能性、考えたこともなかった…。



「私達は丁度お前達のような関係だったのさ」

「む、私らは友人関係ではない」

「「飼い主とペットの関係だ」」



見事に夏目と斑の主張はかぶった。



「見解は一致しているようだが…どちらが主だ。まぁ、人の子とまた話せるとは愉快だ。何かの縁だ。式の日まで世話になる」

「何!?」

『ええー…』



こうして、この妖の面倒を見ることになった。



「女の部屋にしては殺風景だな」

『そう?こんなものだよ』

「もっとこう、きゃぴきゃぴきらきらしたものだと思っていた」

『きゃ…?』



…同性で妖を見る者は初めてだからって、私の部屋に招いたけど…。



「よーし酒だ。雪野、酒をもっと持ってこい」

『(くっ…もれなくオマケも来てしまった)』



夏目が是非に自分の部屋へと勧めたのを雪野は思い出す。



『…お酒はそれだけ。私はもう寝るからね…』



と、電気を消したが、淡い光が。見ると、妖の体が光っていた。



『…?』



光るなんて、変わった妖…どんな妖なんだろ。



『(地味にまぶしい…)』



ーーーーその夜、誰かが呼んでる夢を見た。優しい声が響くなか、誰かが泣いてる夢を見た。




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