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「#お仕置き」のBL小説を読む
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- ナノ -


8


「おーい、みんな無事ー?」

「!ナツメとタキだ」



合流した夏目とタキにカイは駆け寄る。



『先生を呼んでくれたんだよね?ありがとう』

「ケガとか…大丈夫そうだな。よかった…」

『そっちも…』



ん?と、雪野は目の端に人影を見つけた気がした。よく目を凝らすと、何かが背を向け立ち去る様子が。

ーーーーだっ.



「雪野!?」

『貴志君は二人の側にいて!』



カイに何か関係しているのか。いてもたってもいられず、考えるより先に追いかけだした。



『(…あの妖以外にも、カイを狙う何者かがいる。たぶん、カイを箱にとじこめたやつだ)』



ーーーーでも、カイも変なことを言ってた。鍵をかけられたとか言っていたけど、あの箱に……鍵なんてついてなかった。



『(曲がった)』



ーーーーそうだ。確か、開いた箱のフタの隅にはーーーー…。



『あっ…』



ーーーー封の字が、書かれていた。



『!!』



それを思い出したのは、曲がった先で待ち構えていた人物と対面した瞬間だった。



「ーーーーやれやれ。今回は君や夏目を巻き込まないようにしていたのに、まさか君のほうから飛びこんでくるとは…」

『…な……名取さん!?』



驚き目を見開く雪野。最近姿を見ないと思えばだから、余計に驚きが増す。



『どうして、名取さんが…?あ、ひょっとしてカイをつけてたのって名取さん!?』

「そうだよ」

『どうして…』

「雪野ちゃん、あの子には近づかないほうがいい」

『ーーーーどういうことですか』



一方的なそのセリフに眉根を寄せる雪野に、名取は薄く笑った。



「わからないかい?あの子は「妖」だ」



ーーーーえ?



「人に化けて普通の人間のふりをしていられる程の力を持った妖だ」



目を見張る雪野に名取は言う。



「私はあれを退治するために来たんだよ」





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