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「#幼馴染」のBL小説を読む
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襟足の長さと子供の憎たらしさは比例する




朝から古紙の日でもないのにジャンプのゴミだしに行った銀ちゃんが帰ってこず、どーしたんだと思っていた時、電話がなった。


『はーい、万事屋銀ちゃんで〜す』
《火消しのめ組ですが……》


は?火消し?





「このドラ息子ォォォ!!」


ーーーーズバン.

銀ちゃんを迎えに来た私と神楽は道端に突っ立っていた銀ちゃんを発見し、神楽は銀ちゃんに跳び蹴りをくらわした。さらにその後馬乗りになり往復ビンタ。


「アンタどこで火遊びなんて覚えたあるかァ!!そんな子に育てた覚えはないネェェ!!私情けないヨ〜おとうさんに何て言えばいいの〜」
「お前どこで覚えたんだそんなセリフ!」
『眠らない街江戸八丁手堀24時≠ナやってたんだよ』
「万引きGメンの戦い≠ゥら抜粋」
「抜粋じゃねーよ!変なモンばっか覚えやがって、ロクな大人になんねーぞ!!あと架珠もンなもん見せんな!」


勝手に見てたんだよ。


『で、なんで放火なんてしたの?』
「いややってねーし」
『じゃーなんで火消しの世話になったのさ。なにしたの?』
「お前は俺が被害者だとは思わねーのか」
「銀ちゃん、正直に話すアル…私も架珠も、そんな事で銀ちゃんを見限ったりしないヨ」
「言ってるそばから距離とってんじゃねェよ。やってねーつってんだろちょっとは人の話聞けや!!なに、お前ら俺の事嫌い!?」


やだなー、ちょっとしたおふざけじゃん。改めて話を聞くと、放火の現場に居合わせて勘違いされただけだそうだ。


『日頃の行いからそーいうのは勝手に降りかかってくるんだよ』
「どうせ放火すんならお前のその痛々しい頭にしてやるのによォ。そしたら憧れの黒髪だぞ、良かったな」
『何も良くねーよ天パ』
「ヤベェ寝ちまった!!」


あ、起きた。


「戦線異常なしであります」
『さっきはコイツがお世話になったね』


ゴミ捨て場。火消しを目指してるという火消しの女はポリバケツの中で眠ってしまっていたので饅頭食いながら待ってたのだ。放火魔待ってる間に寝てて大丈夫なのかこいつ。


「よォ、いい夢見たかィアネゴ」
「お前何で?うお!!」


ポリバケツの中にいるのに動いたせいで女は倒れた。その上に私はドカ、と座る。


『私らも放火魔には迷惑してんだよ』
「そーそ。いつまでたってもジャンプが片付かねーんだよ」


最後の団子をぱぐっと食べた。


「それによォ…火消し小町大活躍!!なーんて見出しの瓦版、見てみたい気もしてな」
「…お前」


うーん…銀ちゃんって相変わらずというかなんとゆーか。

ーーーーザッ.


「「『!!』」」


その時、ゴミ捨て場に誰か来た。


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