便所で生まれるのは汚れたものばかり
「万事屋ァ?知らねーなンなもん。桂の回し者か?」
ヅラ?またあいつのせいか!!あんのトラブルメーカー!!
『ヅラなんか関係ないし。丁度いーや。アンタらハム子知んない?私ら探してんだけど』
ぴらっと写真を見せる。
「ああ?ソイツなら今頃、陀絡さんがトイレで…」
『は?ラクダ?』
「ちげー陀絡さんだ」
『堕落?』
「ちげー陀絡さんだ」
『おしゃれ?』
「陀絡だっつってんだろ!最後のなんてカスリもしてねーじゃねーか!!」
『まあいーや。トイレね。ありがとさん、意外にもあっさりと』
「キレイなネーチャンには優しくするってのが俺のモットーだ」
なんだコイツ、イー奴だ。
「架珠さん!キレイに反応しないでください」
「どーせお世辞アル」
『だァっとけガキども…それじゃ、キレイな私に免じて見逃してくんない?ヅラの事も知らないし』
「それとこれとは話が別だ」
『ふーん』
そうですかァ…なら。
ーーーードガァン.
『強行突破をさせてもらうよ!!』
襲いかかってきた天人共を蹴散らして通路をつくる。
『神楽ァ!!新八連れて逃げな!』
「任せるヨロシ!」
次々と襲いかかってくる天人を薙ぎ倒しながら、私は神楽へと叫んだ。ちりも積もれば山となる、とはまさにこのこと。力は圧倒的に弱いけど数が多すぎる。つーかあのパーマメント野郎どこに…。
ーーーードォン!
『!!』
しまった!
「ったァ…」
まさかの発砲に咄嗟の反応が遅く肩を撃たれてしまった。勢いを失い私は床へと倒れ込んだ。
あんにゃろ…。
「架珠!!」
「架珠さん!!」
それに気づいた二人の足が止まった。
『バッ!早くいっ…』
ーーーーガンッ.
「女ァ、しばらく寝ていろ」
頭を殴られた私は、そのまま気絶してしまった。
next.
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