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「#幼馴染」のBL小説を読む
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んまい棒は意外とお腹いっぱいになる







「いつつつ…たでーまァ」



帰ってきた銀ちゃんは首を抑えてた。



『おかえり。何したの』

「表でババアに捕まった。気をつけろ、今日は取り立て注意報だ」

『金ならないっていつも口酸っぱく伝えてんのに』

「二歩歩けば記憶リセットしてんじゃねーのか」



ーーーーピンポーン.

あ?



「『家賃ならねーって言ってんだろーが!!』」



くらえェェぇ!!

戸ごと蹴りつけると、チャイム鳴らしたのはお登勢さんでもキャサリンでもなかった。



「桂さんんんん!!」

「フフ、銀時、架珠、今日こそはウンと言ってもらおう」



なんだこれヅラだし。花野アナまでいる何してんだ。



「貴様らは俺と共に戦う運命にある。この腐った世の中を共に変えようではないか」

「あーあ。戸外れちまったよ」

『怒りに身を任せんのも考えものだね』

「だな。今度からは心頭滅却させて、戸を開けてジャーマンスープレックスだ」

「容易ではない。だが貴様らと俺なら可能なはずだ」

「これでヨシ。飯にするか」

『つか神楽は?』

「ガキどもと一緒」



構いたくないし、関わりたくない。一切の関心を見せずに何事もなかったかのように立ち去る事が一番だ。



「なんか桂さんが戸に頭突っ込んでましたけど」

「暇なんじゃね?そんなことより、新八今日当番だからな」

『腹減ったー』

「今作りますから待ってください」



帰ってきた神楽はなぜか口周りがチョコで汚れていた。どこで何食ったズルイ。



《えー、目印は長髪。このうざったい長髪です》



家賃を取り立てるお登勢さんの剣幕に、もうこれは知らん顔できなくなって私らは銭湯で働いていた。



「架珠、アレ」

『ん?』



女風呂の掃除中、テレビを示す神楽。なんだ?



《この顔にピンときたら、スグに警察にお電話を》



テレビにはヅラの顔。



《死ねェェェェ桂ァァァァ!!》



腕も足も骨折してる花野アナは、ヅラに関わる事がどれほど最悪なことか身を以て知ったことだろう。やっぱ関わらないことが正解だったんだな。





next.

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