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無事にバーさんも助けて、狂死郎は結局バーさんには何も告げず店に帰った。で、バーさんも洗濯物がどうとか隣の家のジジイがどうとかで田舎に帰るそう。



「アレだよ!砂糖とお酒入れて煮て食べるんだよ!そのカボチャ!」

「しつけーな。何回同じ事言うんだよ!!」

「大きい声出すんじゃないのォ!!アンタはもう人のアゲ足ばっかりとってェェ!!」



お前の声のが近所迷惑だわ。



「アレだよ!あんま煮すぎてもダメだよ!グズグズになるから!適度に!」

「しつけーな。何回同じ事言うんだよ!!」

「大きい声出すんじゃないのォ!!アンタは人のアゲ足ばっかりとってェェ!!」



だからお前の声の方が近所迷惑だわ。



「アレだよ!よくかんで食べるんだよ!!」

「しつけーな。何回同じ事言うんだよ!!」

「コレはまだ一回目だよ!!だまされないよ私ゃ!」



チッ。



「それじゃ私いくけど、私いったらちゃんとカギしめんだよ!最近物騒だから!!」

「しつけーな。もういいから早くいけよ!」

『ガキじゃねーんだよ。あと声うっせーよ』

「あばヨ、オバはん。いい夢みろヨ」

「オメーもなクソガキ!」



だからうるさい。



「それじゃあね」

「あのっ…お母さん…」



戸を閉めようとしたバーさんを新八が呼び止める。



「あのっ……結局…力になれなくて…すいませんでした」



見つけたけど。まあ見つけたけど…本人が名乗らないんじゃ一緒か。言わないって約束したし。



「何言ってんのさ」



ん?



「会わしてくれたじゃないのさ」



は。ニタ、と笑ったバーさんはまた再度カボチャについて声でっかく言うと去っていった。



「ようやくうっとーしーのがいなくなったな」

『アレだね。母ちゃんなんていてもうっとーしーだけだっつーのがよくわかったわ』

「そうアルナ」

「そうですね…」



テーブルにあるカボチャの煮物へ箸を伸ばす。



「「「『1 2 3 4』」」」



ちゃんと数えて食べる程度には、まあ母ちゃんなんて存在もいいのかもしれないと思った。





next.

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