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ミイラ捕りがミイラに







「「マリリンのことかァァァ!!ブリーザぁぁ!!」どかぁぁぁん、ビシバシビシ、「ぐふっ」どぉぉん!!ガラガラ、プリプリ、テン、プリッ」



銀ちゃんのケガの療養で志村家にお邪魔中の私ら。隣の部屋で神楽が銀ちゃんにジャンプ朗読してっけど、内容が全くわからん。



「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!いい!もういいって!早い!お前にはまだ…」



ーーーーガララ.



「何勝手に動いとんじゃあああ!!」

「「ぎゃああぁあぁあああ!!」」



襖ぶち破って長刀を布団に突き刺したお妙。この光景何度目かな、ここ来て。つか、悲鳴が二重に聞こえたけど気のせい?



『新八、また布団と床が亡き者に』

「もう慣れました」



諦めきった目でせんべいを食べる新八。苦労してんだな。



「もぉー。銀さんったら何度言ったらわかるの。そんな怪我で動いたら今度こそ…死にますよ(殺しますよ)」

「すいませんけど病院に入院させてもらえませんか、幻聴がきこえるんだけど。君の声がね、ダブって殺すとかきこえるんだけど。いやいや、君が悪いんじゃないんだよ。俺が悪いのさ」

「ダメですよ。入院なんてしたらどーせスグ逃げ出すでしょ。ここならすぐしとめられるもの」

「ホラッ!今もまたきこえた。しとめるなんてありえないもの!言う訳ないもの!」

「銀さん幻聴じゃありませんよ」



悲しいことにね。



「そろそろおなか減った頃でしょ?お料理つくりましたよ」



そういや台所でなんかしてたな。見なくとも料理の有様は想像つくけど。



「卵がゆを作ったんだけどどうぞ。でも動けないから食べさせてあげないとね」

「これは拷問ですか」



新手のな。



「姉御、私にやらして」

「ハイハイ。神楽ちゃんはお母さんね」

「あっ。あーあ、こぼしちゃったアル。ゴメン姉御」



あらら。まァ銀ちゃん的には助かったろうけど。



「むこうに残りがあるんでとってきます」



……そうでもなかったか。

ーーーーダッ.



「あっ!」



あ。お妙が立ち去る隙を見て銀ちゃんが布団から逃げ出した…が。



「動くなっつってんだろーが!!」

「「ぎゃああああ!!」」



長刀を銀ちゃんに向かって振るったお妙の目は、仕留める気満々の目だった。つか、また悲鳴が二重に…病院行こうかな。



「冗談じゃねェ。こんな生活身がもたねェ」



だろーね。



「待てコラァァァ天パー!!」

「新ちゃん、要塞モード…ONよ!」



要塞モード?



「ふぁい」

『うお?なにコレ』



テーブルに現れたボタンを新八が押す。



「フハハハハハハ。逃げられると思うてか!?」



屋敷の外からなにやら重苦しい音が響いてくる。



「この屋敷はなァ、幾多のストーカー被害を受け賊の侵入を阻むため、コツコツ武装を重ね、もはや要塞と呼べる代物になっているんだよ。ネズミ一匹逃げられやしない!鋼の要塞にね!」



ちらりと外を見ると、槍やら格子がさやらで上からも門からも逃げられない状態だった。いくらかけてんだよオイ。



「道場の復興は?」

『バカさえいなけりゃ叶ってたんじゃね?』



あのストーカーもしつこいからね。



「架珠さん、様子見てきてくださいよ。銀さん一応ケガ人ですし」

『新八見てきてよ』

「僕晩ごはん支度するんで」



……なら仕方ないか。お妙に作られても困る。立ち上がり銀ちゃんの生死を確認しに行く。



「銀時ィィィ!!」

「させるかァァ!!」



ん?



「見ィーつけたァァ!!」

「天パー!!」



見つけたのは見つけたが、なぜかゴリラとさっちゃんもいた…いや、どーせお妙や銀ちゃん目当てだろ。



「うわわわわ!!うおわァァァァァ!!」



なんか知らんが四人一斉に銀ちゃんへと突っ込んでいく。なに、何があった。つかアレ銀ちゃん死ぬんじゃ…なんて見てたら、銀ちゃんが消えた。あれ?

よく見ると落とし穴に銀ちゃんは落下したようで、目標の銀ちゃんが消えたことにより、四人の攻撃はそれぞれ一人ずつへとクリーンヒットした。

まァ、助かってよかったね銀ちゃん。



『あ』



そうでもないみたい。



「ギャアアア」



気絶した四人が落下した落とし穴から、銀ちゃんの断末魔が聞こえてきた。

……うわァ…恐ろしくて穴の中見たくねェ…。

引き返そうかと振り向くと、少し先に人影が。ん?あれは…その人影と、目が合う。



「うわ、お嬢」

『なにしてんの、おたく。こんなトコで』



忍者みたいな格好までして。



「えーと…仕事帰りに局長を探しに来たら、出られなくて」

『ああ、あの中だけどみていく?』

「いえ、遠慮しときます…」

『早く回収しろよな。邪魔だから』

「はい、すんません…じゃあ俺、もう行きます…」



疲れ切った様子でヨロヨロと立ち去っていくジミーに、ゴリラの迎えは嘘だろうと思うもめんどくさいので放っておくことにしました。

………アレ?作文?





next.

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